包んで、守る
水溶性のビタミンC、不安定なレチノール、分子量の大きい有用成分など、本来は肌に届きにくい成分をPEG脂質のナノカプセルに包みます。カプセル化により、成分は外部環境から保護され、安定した状態で肌に運ばれます。
DRUG DELIVERY SYSTEM FOR SKINCARE
届ける技術から、
その先の研究へ。
DEFINITION
QuSome®(キューソーム)は、
Beverly Glen Laboratories社が開発した
独自のニオソーム型経皮デリバリーシステムです。
水溶性・脂溶性どちらの成分も多層のカプセルに包み込み、角層のすみずみまで届けることを目指して設計されています。
配合する成分の種類や濃度ではなく「肌の必要な場所まで届くかどうか」がスキンケアの効果を決めるという思想に基づき、ビーグレンの全製品に応用されています。
MECHANISM
QuSome®は3つの段階を通じて、
有用成分を肌の必要な場所へ届けます。
水溶性のビタミンC、不安定なレチノール、分子量の大きい有用成分など、本来は肌に届きにくい成分をPEG脂質のナノカプセルに包みます。カプセル化により、成分は外部環境から保護され、安定した状態で肌に運ばれます。
QuSome®カプセルは皮脂となじむ親油基と水となじむ親水基を併せ持ち、肌の細胞間脂質と親和性が高い構造を持ちます。通常では皮膚表面に留まってしまう成分を、角層の隙間を通じて角層内の深部まで運ぶことが可能になります。
QuSome®は肌になじみやすい多重ラメラ構造。届いた成分を、その場になじませて角層に届いた成分が、肌が本来持つ力を支えます。
EVIDENCE
QuSome®は、届ける技術として生まれました。そして研究を重ねる中で、その先に広がる可能性が見えてきました。
届けること。そして、届いた先で、活かされること。この二つがそろってはじめて、技術は意味を持ちます。
研究は、その手がかりを示しています。
PEER-REVIEWED EVIDENCE
ビーグレンの研究チームは、昭和医科大学薬学部との共同研究により、QuSome®の作用機序と効果を国際的な査読付き論文として発表しています。
Miyoshi T, et al. PLOS ONE. 2023, 18:e0291905.
doi: 10.1371/journal.pone.0291905
主要発見:
正常ヒト表皮角化細胞(NHEK)において、QuSome®の主要成分が抗酸化応答の中心的転写因子Nrf2を非典型的経路で活性化することを実証。Nrf2の活性化は、肌の抗酸化機能と細胞防御機構に深く関与します。
Miyoshi T, et al. Int J Cosmet Sci. 2025, 47(6):1-14.
doi: 10.1111/ics.70005
主要発見:
ジステアリン酸PEG-23グリセリル(GDS-23)が、表皮バリア機能・保湿機能に関わる複数の遺伝子発現を有意に上昇させることを、3次元ヒト表皮モデルを用いて確認。
Miyoshi T, et al. Article: 2681287
doi: 10.1080/10717544.2026.2681287
主要発見:
ジステアリン酸PEG-23グリセリル(GDS-23)が、表皮バリア機能・保湿機能に関わる複数の遺伝子発現を有意に上昇させることを、3次元ヒト表皮モデルを用いて確認。
| 遺伝子・成分 | 略称 | 生理的役割 |
|---|---|---|
| フィラグリン | FLG | 天然保湿因子(NMF)の供給源として、表皮バリアと保湿の中核を担うタンパク質 |
| ロリクリン | LOR | 角質バリアを構成する主要構造タンパク質 |
| アクアポリン3 | AQP3 | 水・グリセリンを細胞内に輸送する膜タンパク質チャネル |
| ヒアルロン酸合成酵素 | HAS3 | 皮膚のヒアルロン酸産生を促進する酵素 |
| セラミド合成酵素 | CerS2/CerS3 | 表皮バリアを支えるセラミドの合成を担う酵素群 |
研究方法:
正常ヒト表皮角化細胞(NHEK; Normal Human Epidermal Keratinocytes)と3次元ヒト表皮モデルを用いたin vitro実験により、遺伝子発現レベルを定量PCRおよびタンパク質発現を免疫染色等で評価。
DELIVERY COMPARISON
スキンケアで応用されるDrug Delivery System(DDS)には複数のアプローチがあります。それぞれの構造的特徴とQuSome®の位置付けを比較します。
QuSome®の優位点
非リン脂質(PEG脂質)使用、安定性を向上
QuSome®の優位点
水溶性成分への適応に強み、細胞間脂質との親和性が高い
QuSome®の優位点
ナノサイズの微小カプセル、角層への浸透設計を優先
LEGACY
QuSome®は、ブライアン・ケラー 博士 Pharm.D.の研究から始まりました。その研究を受け継ぎ、新たな研究成果として発展させているのが、ビーグレンの基礎研究者・三好達郎 博士 Ph.D.です。
世代を超えて研究を続けていくこと。それが、ビーグレンの肌科学です。
Researchers
QuSome®技術は、開発者ブライアン・ケラー 博士 Pharm.D.と、研究を継承・発展させる三好達郎 博士 Ph.D.の二人を中核に支えられています。
FOUNDER / DEVELOPER OF QuSome®
Beverly Glen Laboratories, Inc.
Chief Science Officer
Beverly Glen Laboratories, Inc. Chief Science Officer。Drug Delivery System研究の第一人者として、ナノサイズのニオソーム技術を化粧品に応用するパイオニア。QuSome®技術の根幹となる特許を複数保有。
SCIENTIST / QuSome® RESEARCH
Beverly Glen Laboratories, Inc.
QuSome® Technology Research Lead
学習院大学大学院修了後、新卒でビバリーグレンラボラトリーズ株式会社に入社。ブライアン・ケラー Pharm.D.に師事し、10年以上QuSome®技術の研究開発に従事。昭和医科大学大学院薬学研究科との共同研究を経て、2025年に博士(薬学)を取得。
FAQ
届かない成分は、どれほど高濃度に配合されていても肌の必要な場所で機能を発揮できません。QuSome®は成分を「届ける設計」を最優先に開発された技術です。ビーグレンは配合量より届く仕組みを重視します。
QuSome®カプセルの粒径は数十〜数百ナノメートル単位で精密に制御されます。具体的なサイズは内包する成分や用途によって調整され、角層の細胞間脂質との親和性が高い構造に設計されます。
ビタミンC誘導体、レチノール、ブライトニング成分、ペプチド類など、本来不安定だったり届きにくい成分をQuSome®カプセルに包むことで、安定した状態で角層まで届けます。ビーグレンの主要製品に幅広く応用されています。
リポソームがリン脂質を素材とするのに対し、QuSome®は非イオン性界面活性剤(PEG脂質)を使用します。これにより安定性が高まり、肌の細胞間脂質との親和性も向上しています。
QuSome®を構成するPEG脂質は、肌刺激の緩和や、すこやかな肌状態を保つ特性が研究において確認されていますただし肌状態には個人差があるため、初めて使用される際は少量からのお試しを推奨します。
査読付き論文として、PLOS ONE(2023年)およびInternational Journal of Cosmetic Science(2025年)に発表されています。本ページをご参照ください。さらに詳細を希望される場合は、Referencesから各論文へアクセスいただけます。
REFERENCES
本ページに記載されている研究・論文の参考文献
Miyoshi T, et al. Dual-mechanism vitamin C delivery by polyethylene glycol-23 glyceryl distearate-based niosomes via SVCT2 induction and enhanced transdermal penetration. Drug Delivery. 2026.
Miyoshi T, et al. PEG-23 glyceryl distearate, a multifunctional skin-supporting material, upregulates the expression of factors associated with epidermal barrier and hydration. International Journal of Cosmetic Science. 2025.
Miyoshi T, et al. Noncanonical mechanism of Nrf2 activation by diacylglycerol polyethylene glycol adducts in normal human epidermal keratinocytes. PLOS ONE. 2023.