脱・肌悩みシリーズ(5)たるみ「エイジングケアは“先手必笑”」
読者からの質問の手紙

『脱・自己流スキンケア』で、皆様と一緒にレッスンを受けた私・美子がスキンケアスペシャリストのグレン先生とともに皆様からの肌悩みへのご質問に回答するシリーズ『脱・肌悩み』。読者の方から「近頃たるみが気になるのでそろそろ、たるみへの対策をするべき?」というご質問をいただきました。美子は、まだ「たるみ」は見受けられませんが、顔を下に向けると頬のお肉がプルプルと揺れるのを感じています。第5回目は、老け顔に見えてしまう肌悩み「たるみ」に迫ります!

エイジングケアに「早過ぎ」はない!

美子

美子:顔を下に向けて鏡を覗き込むと頬のお肉が揺れて人相まで変わって見えるのですが、これってたるみ予備軍ということなのでしょうか?

グレン先生

グレン先生:顔を下に向けて鏡を覗き込んだときに見える自分の顔は、年齢を重ねた将来の顔と耳にしたことがあります。鏡に映る顔そのままが将来の顔とは言い過ぎですが、その揺れる頬のお肉は、たるみにつながることもありますよ。

美子

やっぱり……。まだ30代なのに。実は読者の方からご質問をいただくまで、たるみについてはあまり深刻には捉えていませんでした。でも読者の方は30代前半とのことで、もう他人事ではありません。いや、もしかしたら、美子は自分自身の顔のたるみサインを見逃しているのかも……。

グレン先生

美子さん、そんなにおびえることはありませんよ。でも、エイジングケアに、決して「早過ぎる」こともありませんので、大人の肌悩みの筆頭「たるみ」についてお話ししましょう。

肌の曲がり角と女性ホルモン「エストロゲン」

グレン先生

美子さんもご存知の通り、肌に影響を与えているのは女性ホルモン「エストロゲン」です。 このエストロゲンが多く分泌されている時期は肌もうるおいがあってターンオーバーもスムーズ。「肌の曲り角は25歳」とよく聞きますよね?このホルモンの分泌量のピークがなんと25歳。20代も後半に差し掛かる頃からは、少しずつエストロゲンが減り、だんだんと「フェイスラインのシャープさが薄れてきたような?」という緩やかなサインが出始めます。50歳前後で閉経を迎えると、一気にたるみや二重顎、ほうれい線などが目立つようになってしまうのです。

エストロゲン分泌量の変化
美子

「肌の曲り角は25歳」といわれるのは、エストゲンの分泌量に根ざしていたわけですね。エストロゲンの分泌の大幅な減少を待つことなく、すぐにでもたるみ対策をしなければいけませんね。だからといって、エストロゲンの減少をストップさせることはできないし……。

たるみの原因は一つだけではない!

グレン先生

加齢によるホルモン減少だけが肌のたるみの原因ではありません。加齢とともに紫外線酸化・糖化表皮の乾燥などのダメージが相まって、肌の真皮構造が衰えます。土台となる皮下組織や筋肉のボリュームがなくなることで肌がたるんでしまうのです。

美子

膨らんでいた風船がプシューンとしぼんでしまうみたいに。顔の筋肉は肌を内側から支えているから、支えを失って肌がたるんでしまうのですね。

グレン先生

その通り。支える役割を担う顔の筋肉・表情筋の筋力が硬直したり、縮んだりすることもたるみの原因の一つであることが分かりますね。また、一過性のことだからと、さほど気に留めていない方が多いのではないかと思いますが、老廃物やリンパ代謝の滞りなどによる「むくみ」もたるみを助長してしまうのですよ。

たるみケアは2本立てで!

美子

顔のたるみはさまざまな要因が重なって起こるということなのですね。そうだとすると、それぞれの原因に応じた対策を立てないといけないですよね?はぁ、何だか大変そうで、もう尻込みしてしまいそう……。

グレン先生

あらあら。まずは最大の原因となる紫外線対策と乾燥対策の保湿は基本です。年代によっては、さらに積極的なお手入れが必要です。たるみは30〜40代から緩やかに表れてきます。だからこそ、早め早めに自己回復力を高めるお手入れを加えるといいでしょう。

美子

「自らがダメージを跳ね返すような肌へ」ですね!どこかのキャッチコピーのような理想的な肌ですけれど、自己回復力を高めるお手入れとは具体的にどんなお手入れになりますか?

グレン先生

簡単に説明すると、肌の土台そのものに働きかけるお手入れと、リンパや血液の流れをスムーズにすることによって肌を活性化させるお手入れの二本立てになります。順を追って説明しましょう。

最新美容成分で肌の土台に働きかけるスキンケア

グレン先生

まず前者は、真皮の弾力を高める美容成分を含んだスキンケア製品を投入したエイジングケアのことです。

美子

グレン先生に「老化」とはイコール「酸化」であると教えていただきました。エイジングケアとは、酸化を抑えるケアということですよね?つまり、抗酸化作用の美容成分が配合されたスキンケア製品を使ったお手入れということ……。あっ、分かりました!「ビタミンC」ですね!

グレン先生

その通り!ビタミンCは抗酸化作用の代表といえる美容成分ですからね。もちろん、ビタミンCもそのうちの一つです。他には?

美子

エイジングケアの女王「レチノール」でしょうか?近年最も注目されている大人気の美容成分ですからね。もちろん、私も使っています!

グレン先生

さすが、我がアシスタント!肌のハリや弾力の基となるコラーゲンやエラスチン線維、ヒアルロン酸などを生み出す線維芽細胞を活性化するレチノールは特に有効な美容成分ですね。真皮の弾力を高める成分を含んだスキンケア製品は今やエイジングケアには必要不可欠といえるでしょう。ほかにも、真皮のコラーゲンの束を太く強くする、エラスチン線維のゴムのような伸縮を取り戻す、表皮に栄養を送る基底層の働きを修復し、真皮の立体構造を立て直す、このような最新の成分を含むエイジングケア製品を積極的に活用したいですね。

美子

美容業界の最新の成分には常にアンテナを張ってないといけないですね。その点、美子は大丈夫!こう見えて流行には敏感ですから!

マッサージで肌を活性化させるスキンケア

グレン先生

最新の美容成分の化粧品を使っているからと安心し切ってはダメ。日々のコツコツとしたお手入れが大切です。たるみケアの2本立てのもう一つの柱が「マッサージ」。たるみケアには欠かせません!

美子

ノープロブレム、その点も任せてください!毎日マッサージをしながらスキンケアを行っていますから。

グレン先生

力を入れて化粧品を顔にのばしているだけでは、理想のマッサージとはいえませんよ。リンパや血液の流れをスムーズにするマッサージには、肌の引き締めやリフトアップが期待できます。たるみが気になるところだけではなく、顔全体から耳の後ろまで、リンパを流すように意識しながらマッサージすると効果的です。

リンパまで流すマッサージ方法

リンパまで流すマッサージ方法

リンパまで流すマッサージ法

➀ 両頬に触れた左右の手を耳の方へすべらせます。
➁ 左右の手で顔を包むように。
➂ 首を挟むように手を耳の前に添えます。
➃ 顎を少し上げます。
➄ その手を下へすべらせます。
➅ サイドから見た状態です。
➆ そのまま鎖骨まで手をすべらせます。
➇ サイドから見た状態です。リンパまで流すことを意識しましょう。

美子

①〜⑧まで順を追って、ゆっくりとリンパを流すようマッサージするといいのですね!
でもグレン先生、マッサージの力加減が難しいのですが。つい力が入ってしまって……。

グレン先生

皮下脂肪が少なく、すぐ下に骨を感じるエリアは、マッサージのやり方によっては、摩擦で色素沈着を起こしてしまうこともあります。力を入れずに優しく、主にフェイスラインから首にかけてマッサージするようにしましょう。それから、頬のマッサージは力のかけ方が調整しづらいため、女性ホルモンも関係しているといわれている色素沈着の一種「肝斑」のある方も、力加減には十二分に注意しましょうね。

エイジングケアは“先手必笑”

美子

まだまだ、たるみとは無縁と思っていた私って、かなりのんびりだったかも。 今すぐに2本立てケアでたるみに対抗していきます!

グレン先生

エイジングケアは、たるみが気になるようになってから慌てて行うのではなく、“先手必笑”です。早め早めにケアしていくことで、エイジングサインを緩やかにして、いつまでも笑顔でいることができるのですから!

美子/悩みが年々増えてきた36歳。鼻と頬の毛穴とシミ、ほうれい線が目下の悩み。念願が叶い、スキンケアスペシャリスト・グレン先生のアシスタントに。
グレン先生/スキンケアのスペシャリスト。年齢不詳の美肌の持ち主。
次回予告

くっきりと刻まれたほうれい線があるだけで、一気に老け顔に見えてしまいますよね。 次回は、「ほうれい線、マリオネットライン、ゴルゴライン」に迫ります。 またご一緒に肌悩みに取り組んでいきましょう。

読者からの質問の手紙

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