「オイリー肌は乾燥していない⁉︎」 インナードライとは

PROLOGUE

私たちはこれまで
肌やスキンケアについて
さまざまな情報を得てきました。

積み上げてきた知識の中には、肌やスキンケアへの
「思い込み」も含まれています。

肌のお手入れも、この

「思い込み」をベースに
毎日繰り返している
としたら……?

私たちが知らず知らずのうちに
積み上げてしまった「思い込み」から
私たち自身を解き放ち、

一人一人が大切な自分の肌のエキスパートに
なるためのレッスンを始めましょう。

シリーズ第11回目は、
肌老化の三大要因第二弾
「乾燥」についてです。

昔はこんなにオイリー肌じゃなかった気が!?

美子

「このオイリー肌、もうなんとかしたい!」と、あぶら取り紙が手放せない友人がいます。それなのに感覚としては肌につっぱりを感じているとか。彼女、見た目はテカテカなので、乾燥肌には見えないのですが。

グレン先生

まず、お友達の肌に起こっていることとして考えられるのが、肌の表面は皮脂が多くてテカテカしているのに、肌の内側は水分不足の状態です。

美子さんもよく耳にしていると思いますが、肌のタイプを表す言葉に「普通肌」「乾燥肌」「脂性肌」があります。これらは水分と油分量で決まるのですが、「乾燥性脂性肌」というのもあるのですよ。「インナードライ」または「隠れ乾燥肌」などと呼ばれることもありますね。

肌の種類
美子

「混合肌」とは違うのですか?

グレン先生

混合肌は、一般的に乾燥肌と脂性肌が顔の部位で混在している状態を指します。Tゾーンはベタつくけれど、 Uゾーンは乾燥しているケースが典型的な混合肌です。
乾燥性脂性肌は、角層の水分量が足りていないがために、 肌が危険を察知して、これ以上の水分の蒸発を抑えようと一生懸命皮脂を分泌している状態です。 それなのにあぶらとり紙を使われたら……?

美子

より一層皮脂を分泌しなければなりませんね。

皮脂は取れば取るほど、頑張って出そうとする

グレン先生

ついつい行いがちなお手入れで余計に乾燥性脂性肌が進行するケースは少なくはありません。あぶらとり紙を使い過ぎたり、洗浄力の高過ぎる洗顔料を使ったり、 どちらも肌をより乾燥させてしまいます。

あくまでも、乾燥肌というのは水分量が少ないことで、 脂性肌は油分(皮脂)が多いこと。 つまり乾燥肌と脂性肌は共存するということです。

美子

「オイリーだから、乾燥肌ではない」とは言い切れないのですね。

グレン先生

はい。実際に大人の脂性肌は、乾燥肌が原因であることが多いのです。

そもそも加齢によって肌の水分量が少なくなっていくのは自然の摂理。以前にもお話ししましたが、皮脂量も個人差はあっても、20代からその人なりに減少していきます。だから昔より皮脂の分泌が多かったとしたら、それは、見せかけの脂性肌といえますよ。

美子

脂性肌だと思って、オイリー肌のためのケアをしていたら、負のスパイラルに巻き込まれそう……。

乾燥はバリア機能のダウンにもつながる

グレン先生

ところで美子さんは、化粧水や美容液をたっぷり与えても一向に乾燥が治らない経験をしたことがありませんか?

美子

あります!大事な予定がある日だったりすると悲しくなります。

グレン先生

そういうときの肌はバリア機能も低下しています。バリア機能が低下すると、角層内部で水分を抱えている天然保湿因子(NMF)やセラミドに代表される細胞間脂質が減ってしまいます。結果、肌に水分を留めておく力が弱まってしまうのです。

20代では20%はあった角層の水分が40代になると10%にまで減るともいわれています。ターンオーバーが乱れて、未熟な角質がどんどん表皮の上まで上がってきてしまうこともあります。

皮脂量と水分量のグラフ
美子

うわっ、大幅な減り方! 60代になったらゼロになってしまうような勢いではありませんか!

グレン先生

つまり、皮脂対策に気をとられて、“乾燥” を放置することは、 肌老化を助長してしまうことにつながります。乾燥性脂性肌に気付かないと、年齢以上のシミ、しわ、ほうれい線、くすみ、たるみ毛穴などが引き起こされてしまう可能性は大いにありますよ!

表皮がカサカサなら、真皮もパサパサ

美子

もしかしたら私の頬の毛穴の目立ちや、ほうれい線も保湿が足りていないからかも……?

グレン先生

考えられますよ。なぜなら、表皮が乾燥状態だと真皮の働きも衰え、ハリや弾力の低下に繋がる可能性があるからです。真皮も年齢を重ねることで、コラーゲンやエラスチン繊維、さらにヒアルロン酸などのムコ多糖類の水分を抱えた成分も段々と減少してしまうものですが、乾燥することでその速度を一気に加速させてしまうことになります。

肌図
美子

加齢のスピードアップ?

グレン先生

嫌ですよね。基本的に表皮がカサカサなのに、真皮はピチピチということはないと思っていいですから。

美子

表皮を見れば、 真皮の状態も想像がつくということですね。

グレン先生

えぇ、逆に表皮がうるおっていれば、真皮にも良い情報が伝達されて、肌はスムーズな活動を続けることができます。肌を乾燥させないことは、スキンケアの最重要事項!強力なエイジングケアともいえますよ。

小じわは乾燥によって大じわに成長する

美子

グレン先生、私の場合は、部分的な乾燥が気になっています。特に目の周りと口の周りです。

グレン先生

どちらも元々皮脂腺が少なく、乾燥しやすい部位です。皮膚が薄くて動きの激しい目元は、乾いた状態が続くと小じわが徐々に深くなって、やがて表情を戻しても残る大じわになってしまいます

口の周りの皮膚は薄くはありませんが、やはり動きが激しいので、加齢による皮下組織や筋肉の衰えに加えて、乾燥した状態が続くと、口角の横に縦じわができてしまうことがあります。

美子

小じわ?縦じわ?せっかくならいいしわを刻みたいですけれど、そんなこと言えるほど、私はまだ人間ができていません!

グレン先生

肌の水分保持力は一律ではないので、不足している部分にはしっかりと水分を、もちろん油分も補うケアを忘れないようにしてくださいね。

美子

はい。目を細めるクセとか、しかめっ面でスマホを凝視とか、「そんなにしわを作りたいの?美子」と自分に言いたいくらいです!

思い込み:オイリー肌だから乾燥していないはず!
        答え:オイリー肌だから乾燥してしないとは限りません。むしろ、内部は乾燥しているため、これ以上肌から水分が逃げないように皮脂の分泌が盛んになることがあります。
あなたの”思い込み”は解消されましたか?

おさらいクイズに挑戦!

どちらが正しいでしょう?

問題:
年齢を重ねるにつれ肌の水分量が少なくなるのは自然の摂理。
皮脂量も、その人なりに減少していきます。それはいつからでしょう?

今後も「さまざまな思い込み」について
解説していきます。

どうぞお楽しみに!
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