「特別な想いの母娘台湾旅行」第1回目

こんにちは、ハワイ・アイランド料理研究家の藤沢セリカです。

これまでにもいろいろご紹介してきましたが、私は美味しいもの、体に良い食材を求めてハワイだけでなく、さまざまな国を旅してきました。台湾もその国の一つ。今までに何度も訪れました。そんな台湾は、躍動的で人々のパワーに溢れたインターナショナルな島。そして美食とアンチエイジングの宝庫です。しかし、今回の旅の目的はそれだけではありません。

私の母は日本人ですが、台湾生まれの台湾育ち。戦後に着の身着のまま、命のみを手に日本に帰国してきた「湾生」なのです。母は、時代の渦に巻き込まれ、住み慣れた故郷である台湾を追われるように日本へ逃げて、生きのびました。それ以来、幼い頃に暮らした街並みや学校などが記憶の奥に鮮明に残り、一時も故郷の台湾を忘れたことがないと言います。そのような母ですが、なぜか70年間も台湾へ帰る機会がありませんでした。そのため、私はどうしても母を故郷、台湾へ連れて帰りたかったのです。それは、まさに私のルーツへの旅でもありました。

これから全4回にわたり、「特別な想いの母娘台湾旅行」をお届けします。さて、米寿(80歳)を過ぎた母と行く台湾旅行はどうなることでしょうか……。まず第一回目は、台湾の食のトレンドを探ります。

台湾、その食のトレンドを探る

ほぼ二年に一度は食のトレンドを知るために台北(台湾で最もにぎやかで観光客の多い中心都市)を訪れていますが、変動の激しい台湾。定番の飲茶は不動ですが、最近では新しい波が若者の胃袋を鷲掴みにしています。それは見た目もフォトジェニックな今までにないスイーツ。台北は職人技の光る極選スイーツが目白押しです!

メルヘンの国で頂くパンの城

最初に、ご紹介したいスイーツは「Dazzling Café Pink(ダズリング・カフェ・ピンク)」の「台湾式ハニートースト」です。ハニートーストといえば、日本でもカラオケ店やレストランなどで見かけることがありますが、あのダイナミックさとは異なり、こちらは上品ないでたち。パンも小ぶりで、1人でも十分に食べ切れる大きさです。トッピングも美しく繊細。

店内の装飾もメルヘンチックで、椅子の背もたれには、ウサギの耳らしきオブジェが施されています。ウェイトレスの方は、フリフリのエプロン姿でサーブしてくれます。どことなくウェイトレスの制服の可愛らしさでも知られるレストラン「アンナミラーズ」を彷彿させます。

店内では、グッズもマグカップやTシャツ、エプロンといろいろと販売されていました。中でも店のロゴ入り日傘が一際目立っていました。可愛らしいものに目がない女の子が好みそうな店構えですが、客層は家族連れからカップルまでバラエティーに富み、意外にもリラックスできます。ハニートースト以外、餅入りワッフルやフレンチトースト、黒トリュフのポテトなど食事系も充実していました。

中はハニートースト、上にはカスタードと生クリーム、そしてつやつやのイチゴがトッピング。

中はハニートースト、上にはカスタードと生クリーム、そしてつやつやのイチゴがトッピング。

ワッフルの中に餅が入り、食感も楽しい一品。

ワッフルの中に餅が入り、食感も楽しい一品。

Dazzling Café Pink
http://www.dazzlingdazzling.com/

新感覚の台湾式「パンケーキ」

さて、次も変わりダネのスイーツです。「Petit Doux(ペティ・ドゥ)」は、大人気で予約しないと入れないカフェ。訪れた日に店員の方から「翌日までにはご予約いただかないと……」と言われて入店できず、その場で予約して、翌朝一番で行って来ました。どうしても食べたかったもの、それは「パンケーキ」です。こちらは、普通のパンケーキではありません。何と中からマスカルポーネのクリームがトロッと出てくるというスペシャルなパンケーキなのです。

早速、開店前から並び、入店。お目当てを注文して、待つこと30分。いよいよ念願のパンケーキがやって来ました!ナイフを入れると、中から溢れ出るトロトロのクリーム!あまりの美味しさに感動して、しばし無言。こんなパンケーキは初めて食べました。まるでケーキみたい!生地の柔らかさ、ほんのりチーズの香るなめらかなクリーム、もうたまりません。

この店は、台湾で現在10店舗を展開するビアレストラン「金色三麥(チンスーサンマイ)」がプロデュースするカフェビストロなので、お酒や食事も楽しめます。食事系では「牛筋肉のパスタ」というメニューが人気でした。

マスカルポーネチーズの香りと焼きたてパンケーキのこんがり感が絶妙です。

マスカルポーネチーズの香りと焼きたてパンケーキのこんがり感が絶妙です。

Petit Doux
http://www.taipeinavi.com/food/1128/

蒸し暑い日のデザートはやっぱり「かき氷」

台湾も日本同様に湿度が高く夏は暑いので、お馴染みではありますが、やっぱり美味しい「かき氷」。台湾には、かき氷屋さんがたくさんありますが、私は「ICE MONSTER(アイスモンスター)」派です。今回は新メニューの「黒ゴマ」と定番の「マンゴー」を頂きました。この店では、今までにストロベリー、コーヒーと4種類のかき氷を食べましたが、黒ゴマが一番美味しかったです。ぜひ、試してみてくださいね。

ストロベリーは酸味と甘みのバランスが良いです。

ストロベリーは酸味と甘みのバランスが良いです。

夏季限定のマンゴーは甘み爽やか

夏季限定のマンゴーは甘み爽やか

今回の大ヒットの「黒ゴマ」、ゴマアイスがのっていて濃厚で美味しい!

今回の大ヒットの「黒ゴマ」、ゴマアイスがのっていて濃厚で美味しい!

ICE MONSTER
http://www.taipeinavi.com/food/776/

フォトジェニックでヘルシーなスイーツ「豆花(ドウファ)」

「豆花(ドウファ)」はご存じですか?台湾の国民的デザートで、街角では屋台のようなスタイルで販売されています。豆花とは豆乳を固めてシロップやトッピングで食べるスイーツですが、正直に言うと私にはあまり美味しく思えません。でも、「騒豆花(サオドウファー)」の豆花は他店とは全然違います。そもそも豆花のトッピングは味のない煮豆や茹でた芋、寒天などで全体的にほぼ味がありません。蜜をかけますが、氷も入れてしまうので、氷が溶けて味が薄くなってしまうのです。そこで、出会ったこの豆花は、見た目も可愛らしく、味も絶品!「これは何?今まで食べた豆花は何だったの?」という感じです。季節のフルーツをたくさんトッピングし、タピオカも入っています。甘さ控えめですが、フルーツの自然の甘みと酸味があり、飽きない味です。これなら、いくらでも食べてしまいそう。冬には温かい豆花も人気です。

スイカとマンゴーの豆花。可愛らしく爽やかで女子力がアップしそう。

スイカとマンゴーの豆花。可愛らしく爽やかで女子力がアップしそう。

騒豆花
http://www.taipeinavi.com/food/309/

カフェブーム到来?ここ数年増え続けるコーヒー屋さん

中国茶を茶器で入れてパフォーマンスする、というイメージの台湾ですが、最近ではコーヒーが主役のカフェが増えています。スターバックスを始めとする外資系のカフェばかりでなく、現在では台湾生まれのカフェが流行っています。カフェラテ、カプチーノ、アフォガード、どれも美味しくて、台湾カフェの実力にびっくりしました。

バニラアイスエスプレッソをかけていただきます

バニラアイスエスプレッソをかけていただきます。

コーヒーの淹れ方も上手で、どこで飲んでも美味しかったです。

コーヒーの淹れ方も上手で、どこで飲んでも美味しかったです。

「珈琲」という漢字で、そこがカフェだということが分かります。街のあちこちにありました。

「珈琲」という漢字で、そこがカフェだということが分かります。街のあちこちにありました。

最近ではオシャレなカフェが増えていて、そこに集う人もオシャレ。

最近ではオシャレなカフェが増えていて、そこに集う人もオシャレ。

さらに、チョコレート専門店もありました。カカオ成分もちゃんと明記されていて、ドリンクは甘さ控えめで濃厚なチョコレートを飲んでいるよう。とても美味しかったです。

カカオ70%のアイスショコラです。

カカオ70%のアイスショコラです。

次は第2回目へ。またまだ台湾の魅力が満載の「母娘台湾旅行」が続きます。お楽しみに!

「特別な想いの母娘台湾旅行」第1回目
「特別な想いの母娘台湾旅行」第2回目
「特別な想いの母娘台湾旅行」第3回目
「特別な想いの母娘台湾旅行」第4回目

この記事を書いたライター

Cooking Expert/Author

1961年2月4日生まれ、水瓶座O型。料理研究家。ハワイ、バリ、タヒチなどのアイランド料理研究家でもある。TV、ラジオなどメディアでの情報発信、ケータリングなど、食に関して幅広く活躍中。著書に『ハワイごはん』『湘南ごはん』『海ごはん』『ホノルル食堂』など。オフィシャルホームページ「ALOHA DELI

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