※以下の記事は、オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(前編)の続きです。

ハワイのコーヒー農園「ビッグアイランドコーヒー」

今回の旅の目的のひとつ、ケリーとブランドンが経営するビッグアイランドコーヒー農園を訪ねました。ハワイのコーヒーといえばコナコーヒーか、またはチョコレート、マカダミアナッツ、バニラなどのフレーバーコーヒーがイメージ。でも、ハワイにはもっと美味しいコーヒーがたくさんあることを教えてくれたのが私の友人クワ&チエ。二人がいなければ、私はこんなに素敵な旅は出来なかったでしょう。

クワ&チエが経営するアロハコーヒーラボでは、多くのコーヒー豆を栽培し、焙煎しています。そのラボで取り扱っているコーヒー豆を作っている農園のひとつがこのビッグアイランドコーヒー農園です。ビッグアイランドコーヒー農園のコーヒーは全体的に豆も大きく、芳醇で香り高い、上質なもの。程よい酸味とコク、香りが信じられないほど陶酔させてくれます。

コロンビア産のブルーマウンテンを最高だと思っている方は、このビッグアイランドコーヒーを飲んでみてください、世界観が変わりますよ!

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

コーヒーはもともと大好きだったけど、知らないことばかりです。どうやって育ち、収穫し、あのコーヒー豆になるのでしょう。 以前、ハワイ島コナでもいくつもコーヒーファームを取材したことがありますが、ビジターセンターや見学室があり、商業的な感じがしました。 ここはそれとはまったく違う。自然の中に、自然の状態でコーヒーの木が植わっています。 しかもコーヒーの木、ライチの木、コーヒーの木、マンゴーの木・・・コーヒーとフルーツが入り混じって植わり、どれもたわわな実が垂れ下がっている、完全なるナチュラル無農薬有機栽培です。

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編) オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

突然ミュゲルが「メェェェェェ~」と動物の鳴き声をまねて発しました。すると、どこからともなく大勢のヤギが走って現れました。それに伴いニワトリやネコも……。そこに、ケリーが動物たちのごはんを持ってきました。彼らとの共生のおかげで化学肥料も殺虫剤も使わず、ナチュラルなコーヒーが作れるそうです。 最初はびっくりしたけど、手からごはんを食べるヤギたち、そのヤギに踏みつぶされそうになりながらおこぼれを食べるニワトリたち、みんなすごくカワイイ!! この子たちのおかげで美味しいコーヒーが飲めるのですね、感謝です 。

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

コーヒーのアンチエイジング効果

コーヒーの花(コナスノーと言う)はジャスミンの香りに似てお茶に、赤い実の部分はコナレッドというドリンクやお茶、またはアサイーみたいなフローズンタイプの製品になったりします。抗酸化の強いコーヒーはアンチエイジングには最適!コーヒーを1日3倍以上飲むとがん予防になるというエビデンスもあるくらいです。 コーヒー豆の収穫時期は9月中旬から始まり、2月くらいまで。ただ一度に収穫できるわけではなく、赤くなって熟した実だけを手摘みで丁寧に行うため、手間暇がかかります。そして摘んだものは、すぐにコーヒーチェリー(赤い実)から取り出し、水に漬けてから乾燥させ、グリーンビーンズと呼ばれるものになります。ここまでのスピードが命。美味しい豆になるかならないかは人の手にかかっているようです。

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編) 最後に焙煎(ロースト)して、あの艶やかで滑らかなコーヒー豆が出来上がります。そこからも注意が必要! 最高に美味しいコーヒーを飲むには、焙煎仕立て、最低でも焙煎から二週間で飲みきること。なので、できれば自宅の近くに焙煎してくれる店を見つけて1週間分のみ、買うのがオススメ、とのこと。どんなに美味しいと評判の高いコーヒーでも、焙煎2週間以上だとその味は落ちてしまいます。 コーヒー豆って生き物。野菜やフルーツと一緒なんだな、と改めて感じました。ハワイのコーヒーには、コナ、カウ、マウイ、カウアイ、プナ、ハマクア、という種類があります。その豆はアラビカ種とカチューラ種の2種類とのこと。それぞれの土壌と作り手が美味しいコーヒーを育ててくれるのですね。 オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)
オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

ヒロで見つけたおすすめ食材

さて、コーヒー農園に別れをつげ、ヒロのオールドタウンへ。夕方になるとほとんどの店がクローズしてしまうので、大急ぎでチズイお勧めのファーマーズマーケットと地産オーガニックショップへ。ヒロのファーマーズマーケットには、新鮮なフルーツとトロピカルフラワーが沢山あり、なかでも私のお気に入りはストロベリーパパイヤ。外見は普通のパパイヤだけど、切ると中味は赤く、ものすごく甘い。しかも6個で2ドルと激安! 当然買い込みました。 お次はハワイ島産のオーガニック食品。 探し物はタロイモのパウダーとローハニー、そしてハワイ島産のココナッツオイル。 ローハニーは色々なフレーバーが少量のスティック状で売られているので味見には最適。主原料はオヒアレフアの蜜で、ナチュラルだから固まりやすいとのこと。ココナッツオイルはプナの森で作られているらしいので、次回は訪ねてみようと思います。

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編) オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフまでのフライトが遅い便なので、私がヒロでよく行く24時間レストラン「Ken’s」で夜ごはん。ここの名物は顔より大きいタコサラダとフワフワの小さめパンケーキ、そしてアメリカンなステーキ。どれも懐かしくて美味しい! 駆け足で廻った弾丸ハワイ島ツアー。日帰りでも十分楽しめることを実感したけど、やっぱりもう少し居たかったからまたすぐに来よう、と心に決め、ホノルルへ帰りました。

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

オアフからビッグアイランドへ、癒し&ハッピーを探す旅2016 「ボルケーノで、朝食を」(後編)

旅に、そして出会いに感謝です!

私が初めて旅に出たのは19歳の時でした。それも一人で。それまで日本国内も満足に知らず、小さな町で暮らす頭でっかちな少女でしたが、憧れていた世界に出たとき、生まれて初めて、深呼吸できたような気がします。その頃の私はとても社会派で、アパルトヘイトに疑問を持ち、ジャーナリストとして戦場を旅し、アフリカを目指して中東を長い時間をかけて旅しました。途中、たくさんの国を渡り、かなり?怖い思いをしたこともありましたが最後、たどり着いたところが、楽園ハワイでした。

空港に到着して外に出た瞬間に香るプルメリア、優しい風、そしてウエルカムな島のローカルたち。今まで旅をしていた地域があまりにも生命の危機を、生きることの重みを感じさせられる国だったので、ハワイは別世界。ある意味、世界から隔離されているのかと思いましたが、こんな場所も地球上にはあるんだと、心から安心したことを覚えています。「お帰りなさい、ここにいていいよ」って声が聞こえたとき、私の居場所は戦場ではなく、アイランドになりました。 そこから私は、眉間にしわを寄せながら世界の苦境を伝え、平和を訴える「人間」から、美味しいものを探し、楽しさを伝える「女性」に変わったのです。 それ以来、私は毎年ハワイに帰っています。ハワイは、とても懐が広く、誰でも受け入れてくれます。でも、私にとってハワイは「おいでよ」って呼ばれない限り行けない島。それだけ神聖な場所です。 30年以上たった今でも旅はたくさんの喜びを与えてくれます。だから今でも私は、旅を続けているのです。皆さんも、どこかに呼ばれているかもしれません。そう感じたら、迷わず行ってください。きっとアナタに、素晴らしい何かがあるはずです。 Go For it!人生を旅しましょうよ! さて、次はどこを旅しましょうか、ステキな情報をまた、お届けしますね。

P.S. 今回、この旅のきっかけを作ってくれたクワ&チエ夫妻は、ハワイアンコーヒーの魅力を世界に伝えようと、ハワイに店を構え、ラボを作り、コーヒーの淹れ方やラテアートの教室も行っています。自ら足を運び、美味しいコーヒー豆を探し、私たちに提供してくれる。彼らと出会っていなかったら、私もコーヒーを知ることはなかったと思います。感謝です、全ての出会いに。

取材協力

アロハコーヒーラボ http://www.alohacoffeelab.com/
ビッグアイランドコーヒー http://bigislandcoffeeroasters.com/
ハイウエイイン http://www.myhighwayinn.com/

この記事を書いたライター

Cooking Expert/Author

1961年2月4日生まれ、水瓶座O型。料理研究家。ハワイ、バリ、タヒチなどのアイランド料理研究家でもある。TV、ラジオなどメディアでの情報発信、ケータリングなど、食に関して幅広く活躍中。著書に『ハワイごはん』『湘南ごはん』『海ごはん』『ホノルル食堂』など。オフィシャルホームページ「ALOHA DELI

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