ストレスを感じることで大きな影響を受けるのが、肌のコンディションです。女性は、肌状態が悪化すると、気分もさらに落ち込みがちに。ストレスをコントロールすることは、美肌をキープする秘訣といえます。そこで、女性の大敵であるストレスと肌の密接な関係について【理論編】と【実践編】の2回にわたってお伝えしていきます。後編は、具体的なストレスケアをご紹介する【実践編】です。

セレブも実践!研究で立証された美肌に効くストレスケア

ストレスは大敵と分かっていても、実際には仕事や人間関係など、女性を取り囲む日常に悩みはつきものです。ストレスの種そのものを解決できればべストですが、心配事やイライラが募る環境に置かれながらも、少しでもリラックスする方法を見つけていくのが最も実践的な方法です。ここでご紹介するのは、多くの女性がすでに「ストレスに効く」と知っているごく当たり前の方法といえますが、その効果と重要性を科学的なアプローチから再度深く掘り下げていきます。「手軽なのに、実践できていない」「体に良いと分かっているのに、ついおろそかになる」―これが私たちの日常生活には溢れています。当たり前で簡単な方法だからこそ、その重要性と立証された効果を理解できれば、誰でも意識して取り入れることが可能になるのです。さぁ、今日から取り入れていきましょう!

ストレスケアその①:良質な睡眠

Tinseltown / Shutterstock.com

最も広く知られた日常的なストレスコントロール法は、やはり良質な睡眠です。『シュガーフリーチャレンジ』でも話題を呼んでいたジェニファー・ロペスも、睡眠は最高のビューティーハックであり、ストレス対策の最終兵器と重要視するセレブの一人。彼女は、子育てや仕事との兼ね合いもあるものの、可能であれば一日に8時間寝ることを大切にしており、特に大きなイベントやライブの前は意識して8時間睡眠を心掛けているそう。

実際にアメリカで行われたリサーチによると、一日に7~8時間の良質な睡眠を取っている人と、睡眠時間が5時間以下の人や何らかの睡眠障害がある人の、肌のバリア機能を調べたところ、1.5~2倍近くの差が出たそう。また紫外線を浴びた後の肌の回復力やエイジングスコアにおいても、良質な睡眠を取っている人の方が優れた結果が出ています。

良質な睡眠の妨げとなる睡眠時無呼吸症候群を治療し、睡眠の質と時間をアップさせると、見た目年齢が若返ることを立証した研究もあります。また良い睡眠を導入するためのリラクゼーションタイムなども相乗効果でストレスケアに効果的。睡眠導入のリラックス法としても良く知られる筋弛緩法(緩急をつけた筋肉の動きで全身をリラックスさせる方法)も実に簡単に取り入れることができます。

【睡眠導入のリラックス法・筋弛緩法】
◆顔のパーツをギューっと真ん中に寄せた後、脱力させる
◆腕に力を入れて肩を上に持ち上げた後、肩を落とすように脱力させる。
◆足のつま先を上に引っ張るように持ち上げ、再び脱力させる

 

上記の方法は座ったままでも、寝た姿勢でも可能な筋弛緩法の一つ。これらの簡単ストレッチを、リラクゼーション音楽を聞きながら行うこと自体がストレスコントロールになります。実際にこれらを取り入れた人を対象としたリサーチでも肌のバリア機能に優れたスコアが出ています。睡眠導入のリラックス法を行う時間と実際の睡眠時間が相乗的にストレスホルモンに働きかけてくれるのだとか。

興味深いことに、外科手術を控えた患者さんに、術前3日間と術後7日間、ストレスケアのセラピーを実施しながら、自宅でリラクゼーション音楽を聴くように指導した研究では、患者さんのストレスレベルが格段に減り、手術後の傷の治りが良くなったという研究結果も報告されています。ストレスと肌、睡眠と肌の関係は、科学的にも立証されるほど深く、私たちが日常的に感じている以上に重要であることが分かりますね。

ストレスケア②:瞑想(呼吸と体の感覚に意識を集中させるマインドフルネス)

Andrea Raffin / Shutterstock.com

こちらも現代を代表するリラックス法で、レディ・ガガ、ジェシカ・アルバなどのセレブはもちろん、LA(ロサンゼルス)でも瞑想を日課とする女性は急増しています。最近のヘルシートレンドで、気持ちがすっきりするからという身近な理由から世界中で人気が拡散しているのかもしれませんが、実は科学的に裏付けされた美肌効果があるのです。

瞑想を使った研究によると、呼吸と体の感覚に意識を集中させるマインドフルネストレーニングを行い、ストレス環境下で、被験者の肌に炎症を引き起こすクリームを塗布したところ、瞑想を取り入れたグループの方が、炎症反応が小さかったという結果が出されています。さらには、この瞑想の経験レベルにも違いをつけ、インドのヴィッパッサーナなどの瞑想法に習熟した人と瞑想未経験者を比較リサーチしたところ、熟練者はストレス環境下で炎症を起こさせるクリームを塗布しても、肌への炎症反応が出にくいという驚きの結果も発表されています。瞑想をすれば、肌がキレイになる…炎症が小さいばかりか、肌に出にくいという圧倒的な結果は、まさに心と肌を結び付ける究極のサンプルといえるでしょう。

ストレスケア③:日光浴(サン・ベイジング)

太陽を浴びるデメリットといえば、美肌のもう一つの大敵、紫外線があります。確かに、日光も浴び過ぎると肌にとっては、“敵”になりかねませんが、現代人の多くは、一日に必要な量の日光量すら浴びていないことがほとんどなのだそう。約5万人の労働者を研究したデータによると、オフィスワーカーの90%が日中に充分な日光を浴びておらず、ビタミンDが慢性的に不足していることが分かりました。このビタミンDは、太陽を浴びることで体内に生成させる成分で、免疫システムの機能をアップさせる、肌のターンオーバーや細胞の増殖を活性化することで美肌をキープしてくれます。さらには、脳神経の発達に関与するホルモンのような働きをしてくれることで、ストレスコントロールを可能にしてくれるのです。簡単にいえば、太陽を浴びると「ビタミンDが生成されることで、風邪が治り、肌がキレイになり、ストレスが減る」効果があるということ。

ビタミンDは食事からの摂取が難しいとされており、一般的には日光を適度に浴びることが最も効率的なのだそう。現在は多くの仕事がデスクワークのため、太陽不足が深刻化しており、スウェーデンでは「日光を浴びないのは、喫煙するのと同じくらい体に悪い」という研究結果が出されました。もちろんそうであっても、紫外線による日焼けや皮膚ガン、光老化などの問題は前提として存在します。大切なことは、きちんとした紫外線対策の元、日光を最適量浴びるよう意識するということ。この最適量というのが、肌の色(光の吸収率)や住む場所(光の量)によって変わってくるため、世界中の人に統一した基準はなく、個人で算出しなければならないのです。

日本人の場合は平均的に一日に最低約20分といわれています。休日はまだしも、ドアからドアへの車移動で出勤する方や駅直結のビルで勤務される方は、「今日は日光を浴びなかった」という日もあるかもしれません。特に日本の6月は梅雨という天候にも左右されるでしょう。日常的にできる範囲内で、晴れた日には、ランチタイムに散歩をするとか、外のテラスでお弁当を食べてみるとか、平日からできる限り意識していきたいものです。週末はハイキングなどで森林浴も兼ねると、さらにリラックス効果が上がります。LAではハイキングスポットも多く、カーダシアンファミリーのケンダル・ジェナーや女優のリア・ミッシェルもハイキングを楽しむセレブの一人です。

今回のストレス対策は、何かを購入する必要がなく、手軽で毎日でもできるベーシックな方法をご紹介していきました。しかし先述の通り、その効果は絶大です。適度に太陽を浴び、リラクゼーション音楽を聞きながらハイキング、森林に囲まれて瞑想したら、家に帰ってぐっすり8時間の睡眠。女性たちの生活にはストレス要因が山積みで重くのしかかってきますが、シンプルなケアでふっと心だけ軽くすることも必要なのです。

ストレス解消グッズ

上記でご紹介したベーシックなストレスケア以外にも、仕事先で使えたり、休憩時間や休みの日に気分転換したりと、幅広いジャンルのストレス解消グッズも展開されています。気軽に取り入れてみるのもいいですね。

ストレスグッズ①:大人の塗り絵

ハリウッドセレブのアンジェリーナ・ジョリーも実践するという大人用の塗り絵。細かい作業に没頭することで、雑念を取り払ったり、繰り返される手先の単純作業に心が落ち着いたりする人が多いよう。また子どもの塗り絵よりも複雑で繊細なイラストで構成されているので、完成したときの達成感や爽快感もまたストレス解消につながりそうです。

ストレスグッズ②:オーラリング

「オーラリング」と聞くと、20年以上前に流行った、気分によって色が変わるリングを思い浮かべる方もいるかもしれません。今回ご紹介するのは、ハイテク機能を搭載した最新版のオ―ラリングです。先日無事に第一子を迎えたイギリス王室のヘンリー王子も着用していることで一躍有名になりました。このオーラリングは、直接的なストレス解消というよりは、睡眠の質の向上をサポートすることにより、ストレスと体調をコントロールするというアイテム。リングを装着している人の眠りを自動的に認識し、心拍数や呼吸速度、体温や身体の動きなどを元に、睡眠の質や回復の様子を分析します。また起きている間は、使用者の活動の強度や活動時間、座ったままの姿勢の継続時間などを測定し、睡眠時のデータと伴にスマホアプリを使って視覚化することで、睡眠の質の改善を促し、体調・ストレス管理を可能にしてくれます。類似のハイテクガジェットは多く発売されていますが、オーラリングの特徴は、そのサイズ感から24時間不快感なく装着できることと、そして指にぴったりと接触していることでデータの正確性が高い評価を得ています。

また最近になって、瞑想の習慣化をサポートする機能もスタート。睡眠と瞑想、そして日中の運動と、先述したストレスケアすべての実践に役立つといえそうですね。

ストレスグッズ③:ストレス解消ボール

オフィスなどでも使用できるストレス解消グッズとして人気を再上昇させているのが、「ストレス解消ボール」です。ボールとはいっても、最近はさまざまな形、色、デザインで商品展開されており、見た目にもユニーク。共通していることは、どれもグニグニ・ふにゃふにゃと柔らかく、握ったり潰したりできるという点。少し前に流行したハンドスピナー(アメリカではフィジェットスピナー)もそうですが、指先の細かい運動は脳を活性化させるリフレッシュ効果が期待できます。また手で何かを強く握るという運動は、怒りや憤りを解放させるといわれています。そのためストレス解消ボールの多くは、触り心地の良い柔らかい素材で出来ているのです。

その中でもユニークなデザインとコンセプトでアメリカやイギリスで人気を集めているのが、「ストレスポール」。このいかにもストレスを抱えている人物、ポールの体勢と独特の触り心地にハマる人が多いのだとか。オフィスのデスクに、これほどまでに絶望した「ストレスポール」がいたら、自分の悩みは少し軽くなりそうですね。

今回ご紹介したストレスケアの実践もストレス解消グッズの使用も、「健康と肌にとって、ストレスは害である」とその危険性をきちんと認識することから始まります。少しでも不安や憤りを感じた時は、“ストレス”として脳が認識する前にぜひ試してみてください!

心頭滅却すれば、火もまた涼し

「無念無想の境地に至れば、火さえも涼しく感じられる」という意味から、「どんな苦しいことも、心の持ち方次第だ」という解釈で取られることが多い故事「心頭滅却すれば、火もまた涼し」。瞑想と肌のリサーチなどは、まさにこの故事を実証するかのような研究結果でした。火を涼しいとは感じないまでも、心が感じること(脳が識別すること)に、肌が反応するというのは、実にごく自然なこと。感動して鳥肌が立つ、恐怖で顔が青ざめる…反射的に秒速でそれだけの反応があるなら、慢性的に感じるストレスが、どれだけ体や肌に負担があるのか簡単に想像できます。そう考えると、理不尽な人や物事に必要以上にイライラしたり、怒ったりするのも、実に非合理的。そのようなことのために、自分のシミが一つ増えるかと思うと、急にイライラに費やす時間がもったいないような気がしませんか?「流せる汚れとストレスは徹底的に洗い流す!」、美肌への鉄則です。

出典

https://www.self.com/story/how-stress-impacts-skin
https://www.webmd.com/beauty/the-effects-of-stress-on-your-skin
https://www.flare.com/celebrity/celebs-dealing-with-stress/
https://www.womenshealthmag.com/fitness/g19956967/13-celebrities-who-say-hiking-helps-them-stay-crazy-fit/
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO08354420U6A011C1000000/

この記事を書いたライター

Beauty Lifestyle Writer

東京でファッション誌の編集・ライターとして活動後、渡米。LAではセレクトショップのバイヤーに。妊娠、出産を機に退職した後はフリーランスのライターとして活動再開。Newスポットの探索、本屋巡り、図書館でお籠り、ハワイへの逃避行が大好き。娘の笑顔とアイスクリームさえあればとりあえず幸せな30代女子です。

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