肌が変われば、メイクも変わる!マイナス5歳を叶える“アンチエイジング”メイク術

2月末に開催されたハリウッド映画界最大の祭典「アカデミー賞」の授賞式。最高峰の名誉である“最優秀作品賞”のプレゼンターとしてクライマックスに登壇したのが、鮮やかなピンクのドレスに身を包むジュリア・ロバーツでした。50歳を超えた彼女の弾けるような笑顔と漂う気品に、称賛と感嘆の声がSNSで飛び交ったのも記憶に新しいですね。歳を重ねても、エイジレスに輝く女性でいられる秘訣は、年齢に合ったケアをすることです。スキンケアを重視する女性は多いですが、実はメイクも年齢とともに変えるべきエイジングケアの一つ。今回の記事では、年齢を重ねた女性が陥りがちなNGメイクを始め、エイジレスな美しさを叶える“若見え”メイク術をご紹介していきましょう!

“老け”メイクのNG習慣を今すぐSTOP!

スキンケアは年齢に合わせて変えているのに、メイクは若い頃と同じやり方・テクニックを使っていませんか?肌が変わり、スキンケアも変われば、メイクも変える必要があるのです。年齢を重ねた女性が、20~30代前半のメイクをすることで、むしろ老けて見えるケースが実は多いのです。以下のNG習慣を今でも続けている人がいたら、そろそろ大人の階段を上りましょう。

NG習慣①:「目ヂカラ命!」の強め&長めアイライン

強め&長めのアイラインはNG!

強め&長めのアイラインはNG!

若い頃は当たり前のように気合いを入れていたアイメイク。「黒々としたアイラインで目元バッチリ!」は普段仕様のメイクでは浮いてしまう可能性が高いです。代表的なエイジングサインはアイエリアに最も顕著に現れます。ハリが失われた目元に跳ね上がる形の長めのアイラインは、清潔感に欠ける印象。パーティーシーンやスペシャルな日のディナーなど、ドレスアップし、メイクもすべてフル装備でキメるときの最終兵器として、普段は封印しておきたいですね。

NG習慣②:陰影のある濃いめアイシャドウ

肌が変われば、メイクも変わる!マイナス5歳を叶える“アンチエイジング”メイク術

テキスト通りのアイシャドウ使いはNG習慣の一つ。

こちらも①と同様に、アイメイクでやってしまいがちなNG習慣です。アイホールにはベースカラー、目のキワにはディープな締め色、眉下には立体感を出すハイライト…まるで化粧品のCMのような、テキスト通りのアイシャドウ使いも老け顔に見せてしまう要因です。目元の筋肉も衰えるため、年齢とともにくぼみ、くすみがち。自前の陰影ができてしまっているところに、さらに濃い目のアイシャドウをのせれば、くぼみ感は悪化します。エイジングサインの見え始めた目元に必要なのは、陰影やメリハリではなく、ふっくらとした健康的な明るさなのです。

NG習慣③:パール入り下地

先述した通り、華やかな明るさは確かに必要です。しかし、ツヤ感を演出するためのパール入りの下地は、パールの反射や陰影で返って毛穴やしわを目立たせることに。ツヤ感を出すには、パール入りかどうかではなく、うるおいのあるテクスチャーかどうかを重視して下地を選ぶことがポイントです。またアイシャドウにもパールやラメ入りは避けたいところ。目元の小じわが余計に際立ってしまいます。

NG習慣④:美白狙いの明るいファンデーション

エイジングサインが出るのは「顔」だけではありません。「首」も年齢が出やすいパーツの一つであり、加齢によるくすみも進んできます。顔には毎日たっぷりのエイジングケア製品を使用し、くすみの少ない肌をキープしていたとしていても、顔の色味だけでファンデーションを選ぶには注意が必要です。首とのトーン差が出てしまい、顔だけが白塗り状態に見えてしまうこともあります。これは最も避けたい老けメイク。ハリウッドセレブを担当するメイクアップアーティストは、“若見え”メイク術として、ファンデーションの色は、実際の肌よりワントーン落とした色味をベースに選ぶことが多いそうです。首とのトーン差も解消しやすいですし、厚塗りする必要もありません。

マイナス5歳を叶える“若見え”メイク術9つ!

Andrea Raffin / Shutterstock.com

Andrea Raffin / Shutterstock.com

上記のようなNG習慣を見直しつつ、実際にはどのような“若見せ”メイク術があるのか、具体的に見ていきましょう。ジュリア・ロバーツのようなエイジレスな大人の美しさを目指したいですね。

ベースメイク

メイク術①:スキンケアには“2倍のケア”を惜しみなく費やすべし

メイクも大事とはいえ、基本はスキンケアが要です。歳を重ねれば重ねるほど、メイク前のスキンケアやベースメイクなど、土台づくりに時間をかけるのが鉄則。時間が許す限り、サイト内でも紹介している小顔マッサージなどで、血行を良くしておくと、くすみが取れ、ハリが甦ります。準備体操をしっかりすることで、肌の細胞もイキイキと目覚め始めるわけです。加齢とともに進む乾燥を防いでくれるのは、浸透度の高い保湿スキンケア。肌の深部までたっぷりとうるおいを補給したら、化粧後に時間が経過しても、しわが目立ってくることがありません。エイジングケアは製品によって大きな差が出る分野。しっかりと見極めて、惜しみなく投資したいステップなのです。

メイク術②:理想のリキッドファンデーションは自分で調整!

若返りメイクのファンデーションは素肌に近い軽さに仕上げます!

若返りメイクのファンデーションは素肌に近い軽さに仕上げます!

まず、ファンデーションはリキッドタイプやクリームタイプがマストです。年齢を重ねた肌にパウダーファンデーションは、乾燥しやすく、しわや毛穴などを目立たせる傾向があります。サラッとした使用感は魅力的ですが、カバー力が低いことから逆に厚塗りになり、不自然に白浮きすることも。乾燥が大敵な若返りメイクでは、リキッドファンデーションやBB、CCクリームタイプなど、密着度やカバー力が高いものを薄塗りで仕上げることがポイントです。アンチエイジングを叶える“若見え”メイクは、“ナチュラル”なベースづくりから始まります。

そこで重要になってくるのが、肌のツヤ感です。手持ちのリキッドファンデーションに乳液をプラスすることで、好みのツヤ感にアレンジする方法もあります。透明感を出したいときは乳液を、カバー力を重視したいときはファンデーションを多めに配合するのがいいようです。もちろん、相性によっては、適していないファンデーションもありますので、事前に手の甲などをパレットに、試してみるといいでしょう。

仕上げにフィニッシングパウダーを使う場合も、リキッドファンデーションが全体にしっかり伸びてから、トントンと軽く抑える程度しましょう。この段階でシミやくすみは残った状態でもOK!全体的にトーンが上がり、素肌に近いような透明感が残ります。ファンデーションはこの程度の軽さで仕上げるのが“若見え”メイクのポイントです。

メイク術③:コンシーラーは大人メイクの立役者

シミの一つ一つにコンシーラーをトントンと置くようにしてカバー。

シミの一つ一つにコンシーラーをトントンと置くようにしてカバー。

歳を重ねた女性の顔に刻まれる、大人の勲章であるシミ。どれだけ透明感のあるベースを仕上げても、小さく存在感を発揮するシミの数だけ、見た目年齢は上昇していきます。シミに働きかけてくれるスキンケア製品の併用はもちろんのこと、目立つシミはコンシーラーでしっかり隠したいところ。シミのために重ねるのは、ファンデーションではありません。メイク術②でご紹介した「ファンデーションは薄く!」という前提は、シミがある場合も同じ。部分的なコンシーラーだけを、伸ばさないようシミ一つずつにトントンと優しく置いてあげてください。

ファンデーションとコンシーラーで仕上げた後と前では肌の印象が異なります!

ファンデーションとコンシーラーで仕上げた後と前では肌の印象が異なります!

しっとりしたテクスチャーのコンシーラーが伸びづらく密着度が高いのでおすすめです。薄付きのものは伸びてしまって逆に何度も重ねることになってしまうので注意。カラーは肌にぴったりと合った色味を選ぶようにしましょう。ハイライトの用途ではないので、明る過ぎるとシミは消えません。ピンポイントに乗せていくことで、細かいシミや赤みは消えながらも、全体の透明感は失われないのがコンシーラーを上手く使うポイントです。

ポイントメイク

メイク術④:ボサボサ眉で5歳老ける!アイブロウもしっかりお手入れ

年齢を重ねると、女性でも髪の毛が細く薄くなってしまうのと同じように、眉毛も薄くなり、毛と毛の間も開いてきます。眉毛は顔の見た目の印象を決めるのに重要なパーツですが、40代を過ぎると、ありがちなのがナチュラル派を装った自然放牧なアイブロウ。確かに眉毛の形や色、ケアにこだわるのは若い世代の女性に多いですが、アイブロウケアをきちんと再開することで、整形級の変化を手に入れることができます。

特に目元のハリやくぼみは年齢とともに変化していきます。トレンドを意識した眉シェイプは、顔の形や年齢に合っていないこともあるのです。中でも眉山が鋭角な細め眉毛は、歳を重ねていくと、寂しい印象を与えることもしばしば。大切なのは、自分の顔の形と合っていることが前提ではありますが、日本人の理想的な眉の太さは8mmともいわれています。“自然に流すやや太めの眉”が大人には最適、それはボサボサの放牧太眉ではないのです。ケアの行き届いたナチュラルな太め眉が若見えを叶えてくれると心得ましょう。ケアはしていたけど、細め&山ありのアイブロウを長年続けていた方は、一度試しに柔らかな太眉に変えてみてください。小顔効果とともに、まったく違う自分に出会えるはずですよ。

【ナチュラルな“やや太”眉の描き方】
a.眉尻を決める
小鼻と目尻の延長戦上、眉頭より少し上の位置で眉尻を決定します。ただし、顔の形によっては、小鼻の延長線上で眉尻を設定すると長すぎてしまい、顔幅を広く見せてしまうこともあります。その際は、口角と目尻の延長線上に設定すると、コンパクトな眉に仕上がります。

肌が変われば、メイクも変わる!マイナス5歳を叶える“アンチエイジング”メイク術

b.眉頭を決める
目頭と鼻の骨の間くらいに眉頭の位置を持ってくると、日本人の方でも立体的な印象に見えます。ただし、眉頭から眉山に向かってアイブロウを描くと、眉頭が濃くなり、老けメイクになってしまいます。眉山側から眉頭に向かってペンを流しましょう。毛流れとは逆になりますが、最後にブロウブラシで整えることでボカシ効果にもなります。

c.眉山から眉尻まで描く
自眉の眉山がシャープな角度で山を描いている場合は、眉山の下に追加して眉毛を描くようにして、眉尻に向かって流していきます。

肌が変われば、メイクも変わる!マイナス5歳を叶える“アンチエイジング”メイク術

アメリカでは、くっきりとした「描きました!」というアイブロウを見ることもありますが、日本人の女性の場合は、他のパーツとのバランスも考慮して、自然なボカシで馴染ませるナチュラル眉の方がよりフレッシュでヘルシーな印象を与えてくれるでしょう。

 

冒頭でご紹介したジュリア・ロバーツは、時代のトレンドに関係なく、自身の顔に合った美しいアイブロウを維持している女性の一人。それが理由で彼女の美しさには時代遅れもエイジングもないのだと、彼女のメイクアップアーティストが語っています。もともとの眉毛と骨格の流れに沿い、長い毛先と眉毛以外の余分な産毛をケアするだけでも、清潔感のある上品な仕上がりになるそうです。

メイク術⑤:少なくなったまつ毛にこそ、ビューラーの魔法を

自然なカールと最小限のマスカラだけで仕上がりがこんなにキレイ!

自然なカールと最小限のマスカラだけで仕上がりがこんなにキレイ!

時短メイクなどでブラウン系のアイシャドウとアイラインだけで済ます女性も多いようですが、これも老けメイクの一つ。年齢とともにハリや色味が減ることで、全体的に地味な印象になってくる女性が多いため、適度なカールとマスカラは必須です。逆に、自然なカールと最小限のマスカラで、パッと開いたシンプルなアイメイクさえあれば、色を使い分けるようなアイシャドウテクニックは必要ありません。ツヤ感のあるベージュなどの明るめの色を軽く乗せてあげることで完成します。

メイク術⑥:リキッドは卒業。アイラインはペンシルで

ナチュラルさが基本のアンチエイジングメイクですが、アイラインも欠かせません。アイシャドウを薄くする代わりに、アイラインできっちりと目元を印象づけましょう。リキッドタイプは“アイライン感”がぐっと強く出てしまい、同じ黒でも悪目立ちしてしまいます。まつ毛のすき間を埋めるように、ペンシルのアイラインで自然なアイメイクに仕上げます。“ナチュラル”と“地味”、この二つには大きな違いがあることを頭に置いて、アイラインもサボらず取り入れたいですね。

カラ―メイク

メイク術⑦:痩せた頬にはチークを!リフトアップで幸せアップ

頬骨の高い位置にチークを入れてリフトアップを!

頬骨の高い位置にチークを入れてリフトアップを!

ここ数年の日本のトレンドでチークの位置が、頬骨の上の方に設定されることが多いですが、これは若返りメイクでも大正解。教科書通りであれば、頬骨の一番高い位置とその少し下あたりから、こめかみに向かってチークカラーをブラシで流すことが多いですよね。アンチエイジングを狙うなら、ほんの数ミリだけ上からチークを入れましょう。この違いが顔全体のリフトアップにつながります。ピンクの色味が強過ぎると幼い印象になってしまうので、ナチュラルな淡いピンクやオレンジ系がおすすめです。

メイク術⑧:アンパンマンハイライトで、ツヤ感の最終仕上げ

チークの上からハイライトでツヤ感の仕上げ!

チークの上からハイライトでツヤ感の仕上げ!

重要なツヤ感の仕上げは、「アンパンマン」の力を借りましょう。アンパンマンの頬に四角いテカリのような場所がありますが、若見せハイライトはまさにあのイメージで乗せていきます。ただし、パール感の激しい白っぽいものではなく、黄色やオレンジ系など肌馴染みのいいカラーを選ぶことがポイント。チークの上から軽くちょこんと置いてあげるようにして、自然なツヤ感演出を完成させます。

メイク術⑨:今まで使わなかったリップライナーで、マイナス5歳効果

ナチュラルな色味のリップライナーを使用すれば自然な仕上がりに。

ナチュラルな色味のリップライナーを使用すれば自然な仕上がりに。

30代前半までは、リップカラーを塗るだけで口元メイクは簡単に終了できますよね。しかし年齢を重ねると、実は唇そのものが薄くなり、肌と同化してしまうほどに赤味も引いてしまいます。口元のアンチエイジングでは、口角のしわやたるみを意識する女性も多いですが、唇の色や厚さを少し変えるだけで、ぼんやり感が払拭され、ぐっと若々しい印象になるのです。

痩せてしまった唇にはリップライナーが有効。ナチュラルな色味で全体を囲うように自然なボリュームをプラス。濃過ぎないリップカラーを、ブラシを使ってライナー部分も含めながら丁寧に塗ってあげてください。ナチュラルな艶やかさが出るグロスなどを重ねてあげるだけで、顔全体も明るい印象に仕上がります。アイメイクを頑張るのは若い頃。大人の女性こそ、リップメイクで上品な華やかさを手に入れましょう。

ナチュラルでフレッシュな若見えメイクが完成!

ナチュラルでフレッシュな“若見え”メイクが完成!

ツヤとハリを取り戻すナチュラルな肌づくりに、しなやかでヘルシーな目元、そして華やかさを演出するライトな色付けが、理想の“若見え”メイクを叶えてくれます。

【“若見え”メイク術の簡単まとめ】
①化粧前のスキンケアが全てを決める!たっぷり時間をかけてあげましょう。
②ファンデーションはリキッドタイプ、クリームタイプ、もしくはBB・CCクリームでツヤ感重視のナチュラルな薄付け。首の色味とのトーン差に注意したカラーを選びます。
③シミ・くまを隠すのはコンシーラー。丁寧に、一つずつのシミと向き合う時間。
④大人眉毛は、自前を生かしたナチュラルな“やや太”がベストバランス。
⑤フレッシュな目元づくりは、ビューラ―がつくるナチュラルなカールを頼って!
⑥強めリキッドアイライナーとはお別れして、自然な目元を目指しましょう。
⑦数ミリ程度上に乗せたチークが、劇的なリフトアップを叶えてくれます。
⑧アンパンマンハイライトが自然なツヤ感を演出。
⑨名脇役のリップライナーでふっくら女性らしい口元に。

 

“計算されたナチュラル”を操れるのは、大人の女性だけ

“若見え”メイク術の基本にあるのは、“ナチュラルさ”を丁寧につくり上げること。美しさを極めるフィールドでは、「ナチュラル=何もしない」ではないわけですね。すっきり自然体ではあるけれど、決して未熟で幼いわけではない。意志があり、中身が伴う“ナチュラル”こそ、大人の女性が持てるエレガンスとして、笑顔に溢れ出るような気がしませんか?そろそろ私も、年齢が足されて行く分だけ、引き算のメイク術を勉強していきたいと思っています。

出典

https://www.harpersbazaar.com.au/beauty/julia-roberts-skincare-17944
https://www.wmagazine.com/story/jennifer-lopez-glowing-skin-makeup-tips
https://www.aarp.org/entertainment/style-trends/info-2018/celebrity-makeup-tips.html
https://www.stylecraze.com/articles/makeup-tricks-for-mature-women/#gref

この記事を書いたライター

Beauty Lifestyle Writer

東京でファッション誌の編集・ライターとして活動後、渡米。LAではセレクトショップのバイヤーに。妊娠、出産を機に退職した後はフリーランスのライターとして活動再開。Newスポットの探索、本屋巡り、図書館でお籠り、ハワイへの逃避行が大好き。娘の笑顔とアイスクリームさえあればとりあえず幸せな30代女子です。

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