結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

一昔前なら「ダイエットの敵」「健康に悪い」「コレステロールが心配」などとネガティブなイメージを持たれがちだった食用油ですが、近年は植物性オイルに含まれる「不飽和脂肪酸」「オメガ3」といった栄養成分がもたらす美容・健康効果が大きく注目されるようになり、緩やかにオイルブームが続いています。そのおかげで、体調を整えて生活習慣病の予防改善、美肌やアンチエイジングにも効果ありと謳われる“体にいいオイル”をどこのスーパーでも簡単に手に入れられるようになってきました。

良質なオイルを食することが常識になりつつある今日では、オイルの種類も多種にわたります。そのような状況のなかで、正直なところ「どのオイルを料理に使ったらいいの?」「どう使うのがベストなの?」と悩んでしまうことはありませんか?

オイルは、原料によって特性と効能が異なります。できればサラダから炒め物まで同じオイル一本でシンプルに済ませたいところですが、もしかしたらあなたの選んだオイルは熱を加えることで、味や香り、栄養成分を壊してしまっているかもしれません。豊富な美容・健康成分を損なうことなく最大限に取り入れられるように、調理に合わせてオイルを上手に使い分けていきましょう。

オイルの使い方はスモークポイントを目安に

オイルには「スモークポイント(発煙点)」があります。スモークポイントとは、加熱によってオイルが気化し、煙が発生する温度を指します。このスモークポイントを超えて発煙し始めると、不快な焦げた臭いや風味だけでなく、活性酸素や体に有害な物質を発生し、それらは調理している食材を通して体内に運ばれ、肌や内臓に炎症や不調を引き起こす要因ともなります。

せっかくヘルシーなオイルを使っていても、気がつかないうちに健康を害することになってしまっては元も子もありません。加熱調理にはスモークポイントの高いオイルを選ぶようにしましょう。

スモークポイントはオイルの種類によって異なります。「ココナッツオイル」のように例外もありますが、精製度の高いオイルはより加熱調理に向き、圧搾されたものはスモークポイントも低く、生で食すことに向いています。

高温加熱に適したオイル

① ココナッツオイル(177℃/350°F)

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

体脂肪になりやすいといわれる飽和脂肪酸に分類される「ココナッツオイル」ですが、その多くを占めるのは、中鎖脂肪酸。体内ですばやく消化吸収されてエネルギーに変わるため、脂肪として溜まりにくいのが特徴です。スモークポイントは177℃と決して高くはないのですが、飽和脂肪酸は酸化しにくく、また中鎖脂肪酸は加熱に耐久性があり、高温加熱しても成分が壊れないため、揚げ物のような調理に適しています。

② ギー(252℃/485°F)

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

精製バターとも呼ばれる「ギー」は、バターから不純物を取り除いた純粋なオイル。ギーもココナッツオイルと同様に飽和脂肪酸が大半を占めていますが、そのなかでも中鎖脂肪酸が豊富なので、揚げ物や炒め物といった高温加熱に向いています。原料はバターですが、精製されて純粋なオイルのみなので、乳糖不耐症の人でも使うことができます。

普段使いに便利な調理オイル

高温加熱に向いているココナッツオイルやギーですが、気温が低いと凝固したり、素材によっては香りや風味が強過ぎたりと、普段使いするには使いづらい面もあります。普段使いの調理オイルとしておすすめなのは、「アボカドオイル」「コールドプレスグレープシードオイル」「オリーブオイル」の3つ。オイルのクセも少なく、酸化しにくい不飽和脂肪酸を多く含んでいるため、他の種子やナッツから作られるオイルよりも加熱調理に向いています。

なお、アメリカでは2018年6月からトランス脂肪酸の原因となるオイルの使用が禁止となりました。日本で多く消費されているキャノーラオイルは普段使いしやすいオイルではありますが、トランス脂肪酸を含むため、今回の記事ではあえて外させていただきました。

① アボカドオイル(271℃/520°F)

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

「森のバター」と称されるほど栄養価の高いアボカドの果肉から作られているアボカドオイルは、スモークポイントが高く、どのような加熱調理にも適しています。色や風味にクセが少なく素材の味を活かしてくれるので、サラダやパンに生で使ってさっぱり頂くことも可能。温冷問わず使用できる万能なオイルです。

② コールドプレスグレープシードオイル(216℃/420°F)

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

「コールドプレスグレープシードオイル」は低温搾取法で抽出されているため天然の栄養成分が破壊されず残っているのが特徴。ビタミンEが豊富で抗酸化力に優れているため、スモークポイントが高く加熱調理にも適しています。また香りや風味がほとんどなく素材や料理の味付けを邪魔しないため、普段使いにはとても便利です。

③ ピュアオリーブオイル(210℃/410°F)

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

精製されている「ピュアオリーブオイル」は、スモークポイントが高く、「エクストラバージンオイル」よりも香りや風味が薄いので、加熱調理から生のままで使うのにも適し、日常使いには便利なオイルです。

逆にオリーブの実を絞って濾過しただけのエクストラバージンオイルは、スモークポイントが160℃/320°Fと低くなるので、加熱せずにサラダやパン、スープなどに生のままかけて、豊かな風味や味を活かす調味料のような使い方をおすすめします。良質なエクストラバージンオイルに多く含まれている抗酸化作用でアンチエイジングが期待できるポリフェノール類をしっかり取り込むためにも、ぜひ生食で摂取しましょう。

生で食すのに適しているオイル

オイルが持つ香りや風味、栄養成分を最大限に取り入れるには、やはり生のまま食すのが一番です。オイルに含まれる脂肪酸や栄養成分を毎日摂取することで、抗炎症作用や抗酸化作用の働きにより肌トラブルの改善や心臓疾患のリスクを減らす効果が期待できます。

毎日スプーン一杯の生オイルは美容と健康に効果大です。そのままでは飲みづらいようでしたら、ヨーグルトやサラダ、スープなどに加えて上手に取り入れていきましょう。

① ヘンプシードオイル(麻の実油)

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

心臓病予防に効果的な必須脂肪酸のオメガ3や、代謝や神経の働きに関わる必須ミネラルのマグネシウムが豊富。

おすすめ:スムージー

② パンプキンシードオイル

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

新陳代謝を促進させるビタミンBや、抗酸化作用の高い亜鉛も豊富。

おすすめ:サラダドレッシング。バニラアイスにかけても美味しい!

③ アルガンオイル

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

モロッコにのみ自生しているアルガンツリーの実から搾取される希少なオイル。ボディやヘアケア製品で有名ですが、食用にも使える万能オイルです。抗酸化作用、抗炎症作用に優れ、豊富な美容成分が大きな話題となっています。

おすすめ:タジン料理やクスクスの仕上げに。

④ ウォルナッツオイル(くるみ油)

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

血の巡りを良くし、心臓疾患の予防に効果的。風味豊かなオイルです。

オススメ:サラダドレッシング

ここで、ウォルナッツオイルを使用したドレッシングのレシピをご紹介しましょう。

ウォルナッツオイルヴィネグレット

どのサラダにも使いやすいドレッシングですが、特にルッコラやクレソンとの相性が抜群です。以下の材料を混ぜ合わせるだけで簡単に作れますので、ぜひお試しくださいね。

材料<2人分>

  • ウォルナッツオイル・・・大さじ4
  • バルサミコ酢・・・大さじ1
  • ディジョンマスタード・・・小さじ1
  • 塩・・・お好みで

➄ チアシードオイル

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

スーパーフードとして人気のチアシードから搾取されるオイルは、エネルギー代謝を高めるオメガ3が豊富で抗酸化作用にも優れています。

オススメ:スムージー、ドレッシング

ご存知ですか?カリフォルニアはオリーブの産地です

結局のところ、どの調理オイルを使ったらいいの?調理オイルの上手な使い方・食べ方ナビ

カリフォルニアはワインの産地として有名ですが、実はオリーブの産地でもあります。

ビーグレン本社があるOC(オレンジカウンティー)から内陸に 約1時間ドライブすると「テメキュラ」という街があります。この地にカリフォルニア産のオリーブオイルを製造販売している会社があり、なんと観光名所としても有名です。以前に仕事で訪れた際、テイスティングルームでフレッシュなオイルを試飲したのが、初めて生のオイルを飲んだ経験です。「オイルを飲む」ということに若干抵抗があったのですが、「良質なオイルは飲んでも美味しいです」と自信満々に答えてくれたオーナーさんが印象的でした。それ以来、オリーブオイルはイタリア産など他国からの輸入物ではなく、カリフォルニア産のオリーブを使用してカリフォルニアで製造されたものをひいきにして使っています。

美しいグリーンカラーで香りや風味も強く、太陽の恵みたっぷりのカリフォルニア産のオリーブオイルもなかなか美味しいですよ。もしお近くで見かけることがあったら、ぜひ手に取って普段使いのオイルとして使ってみてくださいね。

参照

https://www.womanandhome.com/health-and-wellbeing/best-healthiest-cooking-oil-285344/
https://www.bonappetit.com/test-kitchen/ingredients/article/styrian-pumpkin-seed-oil
http://www.geniuskitchen.com/recipe/french-walnut-oil-vinaigrette-448396
https://jonbarron.org/diet-and-nutrition/healthiest-cooking-oil-chart-smoke-points
http://www.amazingoliveoil.com/olive-oil-smoke-point.html

この記事を書いたライター

サンディエゴの日系出版社にて勤務後、東海岸への引っ越しを機にフリーランスライターに。再び南カリフォルニアに居を移し、窓から見える青い空とパームツリー、窓際で昼寝をしている愛犬を眺めているのが目下最大の癒しです。

最新の美容情報を受け取る!

よろしければ いいね!をお願いします

Twitterで

ビューティー・ライフスタイルの最新記事