高価なスーパーフードに負けない!身近にあるスーパーフード級な食材6選

スーパーフードの発祥の地ともいわれているアメリカ。アメリカの医師スティーブン・プラットによる著書『スーパーフード処方箋~あなたの人生を変える14の食品』(2004年)から、一般的な食材に比べて突出した栄養素、成分による美容や健康に優れた効能の高さが注目され、世の中に「スーパーフード」という言葉が広まりました。スーパーフードは植物由来の食材ですが、サプリメントに近い意識で取り入れている人も多く、毎年新しいスーパーフードが話題を呼び大きなブームを起こしています。

トレンドのスーパーフードはお高い!

スーパーフードという言葉が世に知られてから約15年経過した今でも、世界各地から珍しいスーパーフードが続々と登場し続けています。昨今は「モリンガ」「ゴジベリー」「スピルリナ」「タイガーナッツ」などがメディアを通して紹介される機会も増え、注目度の高さが伺えます。

良質な栄養素を手軽に取りたいという人には理想的なスーパーフードですが、信頼の置けるブランドで良質なものとなると、スーパーフード最先端のアメリカでも、えてして値段が割高で、近所にあるスーパーなどでは手に入りにくいものだったりすることも多いのです。長く食べ続けていくには「欲しい時にすぐに手に入らない」「なかなかお財布事情がついていかない」「使いづらい」「味が微妙」など、ハードルが少々高いのが悩ましいところです。

身近な食材の栄養価も見直そう!

そもそもスーパーフードと呼ばれている食品は、元来、原産地では「日常食」「伝統食」として生活範囲内で栽培や収穫をしていたものであったはず。それならば、私たちが日頃から何気なく食べている食材を見直し、スーパーフード級の栄養があるものを積極的に取り入れていくのも一つのアイデアではないでしょうか。

そこで、今回は毎日の食生活にぜひ取り入れてほしい、身近にあるプチプラなスーパーフード級食材にスポットを当ててみました。

1 ほうれん草⇆スピルリナ

高価なスーパーフードに負けない!身近にあるスーパーフード級な食材6選

左:ほうれん草 ⇆ 右:スピルリナ

カルシウム、葉酸、ビタミンK、食物繊維、ビタミンC、βカロチン、鉄分など、ビタミン類やミネラルがたっぷり含まれた栄養価の高い野菜です。他の緑黄色野菜と比べて、ビタミンAに変換されるβカロチンをより多く含むこともほうれん草の強み。粘膜の働きを助け、うるおいのある美肌づくりに欠かせないビタミンAは、老化を促進させる活性酵素から、肌を守る抗酸化作用もあり、肌のアンチエイジングに不可欠な栄養素です。

「緑黄色野菜の濃縮エキス」と呼ばれるスーパーフードのスピルリナのプチプラ野菜としても多用したいほうれん草。他にも緑黄色野菜には、その栄養価の高さで「野菜の王様」と称されるケールがありますが、一般への流通度と浸透度、価格、料理の使い勝手の良さで、ほうれん草に“勝負あり”でしょう。

2 ココナッツオイル⇆モリンガ

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左:ココナッツオイル ⇆ 右:モリンガ

美を追求するハリウッドセレブやモデルが愛用していることから人気に火がついたココナッツオイルは、食事に取り入れたり、肌に直接塗ったり、オイルプリング(うがい)と、体内外から美容・健康効果を享受できるオールラウンドプレイヤー。

昨今、アメリカ心臓協会(American Heart Association)の研究発表で、「ココナッツオイルは飽和脂肪酸を多く含み、動脈硬化や心臓病の原因となるLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やす」と、その摂取に警鐘を促したことが話題になりました。しかし、免疫力アップや脳の活性化の促進、アンチエイジングに必要な抗酸化作用など、健康や美容に効能のある栄養素が多く含まれる優れた利点は見逃せません。一度に大量に摂取しないよう注意し、1日大さじ1~2杯程度を目安に取り入れていくことをおすすめします。

インドの伝統医学アーユルヴェーダで「万能の植物」と謳われるモリンガの種子から抽出されたモリンガオイル(美容オイル)の持つうるおい成分と同じような効果は、ココナッツオイルでも実感できます。

3 イチゴ⇆ゴジベリー

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左:イチゴ ⇆ 右:ゴジベリー

かつてアメリカ中西部に先住していたネイティブインディアンは、食事療法として摂取していたというイチゴ。特に旬を迎え良く熟した6月のイチゴを重宝していたと伝えられています。南北アメリカ大陸で古来から自生し、先住民から健康を守る優れた伝統食として崇拝されていたイチゴはまさにスーパーフード!

美白と美肌の栄養素、ビタミンCの含有量はフルーツの中でもトップレベル。また、真っ赤な実にはポリフェノールの一種であるアントシアニンやエラグ酸が多く含まれ、抗酸化性と抗ガン性に優れ、さらに、炎症の抑制や緩和、心臓疾患の予防など、健康維持にも役立つ成分がぎっしり詰まっています。美白効果の高いコジベリー(クコの実)やアントシアニンを豊富に含むマキベリーの代用におすすめ。

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トルティーヤでくるくる巻いて、イチゴとバジルとアボカドのラップサンド

 

4 キヌア⇆スピルナ

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左:キヌア ⇆ 右:スピルリナ

コロンビアからボリビアにかけての南米アンデス山脈一帯が原産といわれ、数千年前の先住民族の時代から主食として栽培されていた雑穀。形状からは分かりづらいですが、同じくスーパーフード級野菜のほうれん草やビーツと同科です。

キヌアは、栄養バランスに優れた「完全食品」と呼ばれ、最大の特徴は高タンパク質で低カロリー。食物繊維も豊富に含まれています。(1カップあたりタンパク質8g、食物繊維は5g)

白米と一緒に炊いたり、サラダやポリッジに利用したり、キヌアは食材として料理に使いやすく、栄養だけではなく食の楽しみも味わえる点は新参スーパーフードに負けない実力派の食材です。出始めの頃はスーパーフードのトレンド的存在で高価なものでしたが、その人気ぶりから最近では取り扱いが大きくなり、以前よりも安価で手に入りやすいものになってきました。「奇跡の完全栄養食」と謳われる話題のモリンガも人気が定着してくると、 キヌアのようにもっと身近な食材になってくれるかもしれませんね。

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アメリカではこんなレシピも人気!キヌアとアボカドのヘルシーロール

 

5 ヒマラヤピンク岩塩

高価なスーパーフードに負けない!身近にあるスーパーフード級な食材6選

およそ3億年前の太古の地球では、まだ海の底にあったヒマラヤ山脈。悠久の時の中、地殻変動による自然の力で隆起された大地の内部で古代の海水のミネラルが結晶化されたものが、ヒマラヤピンク岩塩。そのため一般に市販されている海塩に比べて塩化ナトリウム以外のミネラル含有量が非常に豊富なことが特徴です。天然成分100%で極めて純度の高いミネラル(カルシウム、マグネシウム、カリウム、銅、鉄分等)のバランスは、人間の体内のバランスとほぼ同じ。体内のpHバランスを整える効果もあります。

6 バナナ

バナナは炭水化物が多いため糖質が気になると敬遠されたりもしますが、現代人に不足しがちなカリウムが豊富。カリウムは体内で不要になった塩分や水分を排出する働きを助け、むくみの予防・解消に効果のある大切な必須ミネラル。加熱によって失われやすい成分ですが、生で食べるバナナはその心配もありません。カリウムを手軽に安価に摂取できるバナナはまさにスーパーフードなのです。

切って混ぜるだけ!「アボカド バナナ カカオムース」

高価なスーパーフードに負けない!身近にあるスーパーフード級な食材6選

バナナでつくる栄養満点なスイーツをご紹介しましょう。超簡単レシピなので、ぜひ作ってみてくださいね。

「アボカド バナナ カカオムース」<材料 4個分>

  • アボカド・・・2個
  • バナナ・・・1本
  • ココアパウダー・・・大さじ4
  • ココナッツミルクまたはアーモンドミルク・・・大さじ4
  • はちみつ・・・大さじ2
  • バニラエッセンス・・・少々

<作り方>

アボカドの皮と種を取って、コロコロサイズにカット

バナナは皮を剥き、輪切りにカット

すべての材料をブレンダーに入れ、なめらかになるまで混ぜる

カップに入れ、冷蔵庫で少し冷やして出来上がり

デトックス効果の高いバナナと「食べる美容液」と呼ばれるアボカドが入り、美肌効果も期待できる簡単ヘルシーデザートです。アーモンドスライスなどお好きなナッツをトッピングすれば、さらにパワーアップ!

毎日食べ続けてこそ恩恵が得られる!

高価なスーパーフードに負けない!身近にあるスーパーフード級な食材6選

ちょうど今は6月。ネイティブインディアンが健康食としていたイチゴの季節です。南カリフォルニアはイチゴ栽培が盛んで、ファーマーズマーケットや畑の直売所に並ぶ朝摘みのイチゴはとても甘くてジューシー。先人たちの知恵が示すように、旬の食材は季節外れのものに比べて倍以上の栄養があるそうです。「食材の栄養をいちいち考えるなんて面倒くさい!」なんて思っている人は、旬の野菜と果物をしっかり押さえておけば、間違いなし!私も今月は真っ赤に熟したイチゴを意識して取り入れる「強化月間」にしています。

スーパーフードは医薬品ではなく、あくまでも”大変優れた栄養価を持つ食材”であり、気まぐれに数日間食べたところで、その効果は期待できません。上手に日々の食事に取り入れ、摂取し続けていくことで効果を実感し、美容や健康維持につながっていきます。大事なことは長く続けること!トレンドのスーパーフードだけでなく、身近で価格もリーズナブル、使いやすいスーパーフード級食材を積極的に活用して「無理せず、もっとキレイに!もっと元気に!」を目指しましょう。

参照

https://www.onegreenplanet.org/vegan-food/here-are-the-cheapest-superfoods-you-can-buy-and-how-to-use-them/
http://www.heart.org/HEARTORG/Encyclopedia/Heart-and-Stroke-Encyclopedia_UCM_445084_ContentIndex.jsp?title=cooking%20oils
https://www.tastingpage.com/cooking/avocado-banana-cacao-mousse

この記事を書いたライター

Beauty Lifestyle Writer

サンディエゴの日系出版社にて勤務後、東海岸への引っ越しを機にフリーランスライターに。再び南カリフォルニアに居を移し、窓から見える青い空とパームツリー、窓際で昼寝をしている愛犬を眺めているのが目下最大の癒しです。

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