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2018年1月7日のゴールデングローブ賞の授賞式では、女優たちが揃って黒いドレスを着用し、同月28日のグラミー賞の授賞式では、女性アーティストだけでなく男性もが白いバラを服につけて「#MeToo」ムーブメントを支持すると表明しました。続く2月8日から16日までニューヨークでは2018年秋冬シーズンの新作を披露するニューヨーク・ファッション・ウィークが開催。ここでも、また、#MeTooにインスパイアされた大体的なショウが実施されたのです。そう、今アメリカのメディアで#MeTooムーブメントが盛んに取り上げられています!

グラミー賞にノミネートされていたザ・チェインスモーカーズも白いバラを胸に。

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マイリー・サイラスも#MeTooムーブメントを支持!

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2018年2月11日ニューヨーク・ファッション・ウィークの様子

「#MeToo」ムーブメントとは?

#MeTooムーブメントとは、「セクシャルハラスメントを受けたことのある女性たちが繋がり、その経験について語ること」を目的として、昨年11月にスタートした活動です。セレブから一般の人まで大勢の男女が、ソーシャルメディア上でその体験を告白。そして、数ヶ月経過した今、#MeTooムーブメントは世界中の人々に勇気と力を与える一大ムーブメントに拡大しています。同時に、このムーブメントで自らの体験を語る人たちに対して、「二人で食事に行ったり、部屋で二人だけになったりするのが問題なのでは?」「男性を誘うような服装をしていたのがいけないのでは?」という声が上がっているのも事実。多くのセレブを顧客に持つファッション・デザイナーのダナ・キャランが、このような発言をしたことも大きな話題になりました。

肌の見える服やメイクで「挑発している」と見なされてしまう社会では、女性は自分たちの好きなファッションを楽しめなくなってしまいます 。そもそも、女性は男性の視線を集めるためだけに、着る服を選んでいるわけではありませんよね?「危険な目に遭わないように服装に気をつけなければいけない」という考え方が浸透した社会に、#Metooムーブメントは、「他人の目を気にして着たい服を着ることができないなんて、おかしくはない?」「どのようなファッションでも安心して自由に楽しむことのできる社会であるべきでは?」という気づきとなる一石を投じることになったのです。

ジェニファー・ローレンスのドレス論争

大論争に発展したドレスを着用したジェニファー・ローレンス。

このような状況のなか、女性からも男性からも絶大な支持を得ているハリウッド女優のジェニファー・ローレンスに関わるタイムリーな論争が巻き起こりました。ことの発端は、新作映画『レッド・スパロー』のプロモーションで、ロンドンの寒空の下、ジェニファーは肌のあらわになったドレスをまとった姿をソーシャルメディアにアップしたこと。他のメディアに出回った彼女の横に並ぶ男性出演者たちは、コートを着込んだ厚着だったために、「ジェニファーは女性だからコートではなく、ドレスを着せられていたのではないか?」「これは男女不平等ではないのか?」と大論争に発展しました。

論争を受けてインタビューに応えるジェニファー。

この論争に気づいたジェニファーは、インスタグラムとフェイスブックにコメントを掲載しました。

「ワオ。この“ジェニファー・ローレンスが寒いのに肌を露出したドレスを着ている”論争について、どこから話を始めたらいいのかさえ分からないわ。この話は完全に馬鹿げているだけでなく、この上なく不愉快よ。あのヴェルサーチのドレスは最高に素敵だったの。私があんなにゴージャスなドレスをジャケットやコートで隠すと思う? 私が外にいたのは5分だけ。あのドレスのためだったら、雪の中だって外に立ったわ。理由は“私はファッションが大好きだから”。あのドレスを着たのは私の選択だったの。この論争は男女差別で、馬鹿げていて、フェミニズムではないわ。誰かの言動に過剰に反応して、私が何を着るか、何を着ないかを選ぶといった、取るに足らないことについて論争を起こすことは、私たちを前に進ませはしない。本当の問題から、愚かに注意をそらすことにしかならないのよ。皆、しっかりして!あなたたちが目にする私の服は全て、私の選択よ。そして、もし私が寒空に凍えても、それも私の選択なの!」

「私の服は、私の選択」

ジェニファーの強い意志を感じさせる表情。

「私の服は、私の選択」そう言い切ったジェニファー・ローレンス。

年齢や体型によって似合うファッションは変わります。その結果として、好みや選択も変化します。ブリトニー・スピアーズが流行させたおへその出るローライズ・ジーンズが大好きだった20代の私。当時は母親から「下品」と注意されていましたが、今では、たとえハロウィーンの仮装でも、同じスタイルを楽しむことはできないでしょう。だからこそ、当時ブリトニーの真似ができたことは、今でもほほえましく、そのために腹筋を鍛えたあの頃の自分も誇らしく思います。

セクシーなファッションでも、また逆にマニッシュなファッションでも、他者からの 勝手な批判から逃れることができないのだとしたら、自分の好きな服を着て自ら楽しむべきではないでしょうか?好きな服を素敵に着こなせると、それだけで気分も自信もアップしますよね。まさにそれがファッションの醍醐味。それを「異性の気を引いて危険である」「女性らしく」「男性らしく」など他者からの批判に左右され、制限されるなんて、私たちの望む社会ではないと思いませんか?

彼女の発言は、そのことを改めて考えさせてくれます。

#MeTooムーブメントを身近なところから

#MeTooムーブメントは、日本ではアメリカほど盛り上がりを見せていませんが、社会のさまざまな場面で、女性がはっきりとその権利を主張することが、かつてない勢いになっているのは確かなようです。その主張は、ただ「自分が着たい服を選ぶ」という行動を貫くことでも、行動そのものが「声」となって周囲に伝わるものであり、そのような主張が広がっていくことで、最終的に社会が変わっていくと思えてなりません。 あなたは自分が本当に着たい服を着ているかどうか、ご一緒に考えてみませんか?

参考文献

#MeToo Fashion show hits New York Fashion Week;
washingtonexaminer.com

この記事を書いたライター

Writer

洋楽専門誌編集部に勤務したあと、1999年、カリフォルニア州ロサンゼルスに移住。フリーの音楽ライターとしてライナーノーツ執筆・取材・ライブレポートなどを数多くこなす。ファーマーズマーケットで仕入れる地元の食材を使ったナチュラルな生活と音楽ライブがエネルギーの源。

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