あなたはどれくらいの頻度でシャンプーしますか?ほとんど毎日と答える方が多いのではないでしょうか?ところが、アメリカではここ数年、シャンプーをしないという、その名も「ノー・プー」というムーブメントが流行の兆しを見せています。

シャンプーの歴史

毎日シャンプーをする習慣は人類の歴史の中では比較的新しいもの。1908年に、ニューヨーク・タイムズ紙が「一週間おきにシャンプーしてもよい」という広告を載せましたが、それまでは、シャンプーはせいぜい一月に一度する程度だったのです。

しかし、その後はテレビを利用したキャンペーンが行われ、シャンプーは毎日するものというPRがなされました。1970年代ファラ・フォーセットが出演したシャンプーのコマーシャルなどがそれにあたります。当時大人気でカルチャーに大きな影響を与えていたフォーセット。彼女の出演したシャンプーのCMは一大センセーションを巻き起こし、彼女に憧れる女性たちは、より頻繁にシャンプーをするようになりました。

今ではアメリカ人はシャンプー大好き。P&Gの調査によれば週に4.59回もシャンプーをし、それはイタリア人やスペイン人の実に2倍もの頻度だといわれています。

ノー・プームーブメントの誕生

sk_56681890

カーリー・ヘアを持つヘアスタイリスト、ロレイン・マッセイはある日、シャンプーをしなかった翌日に、自分の髪の毛がまとまりやすくつややかなことに気づきました。シャンプーしなければしないほど、ますます髪の毛が美しくなっていったのです。

はじめは「汚い!」と思ったため、またシャンプーを使ったロレインでしたが、そうするとまた髪の毛はボサボサのパサパサになってしまいました。

様々な試行錯誤を重ねたのち、ロレインは、ラウリル硫酸ナトリウム(sodium lauryl sulfate, SLS)という成分が含まれているシャンプーで髪の毛を洗うと、髪の毛が痛むことに気づきました。シャンプーしないと、髪の毛は潤いとつやがあり、カールは、いきいきとしてみえたのです。

でもロレインは、自分がシャンプーを使っていないことを長い間誰にも言いませんでした。「頭がオカシイと思われるとおもったの」10年以上たって、ロレインが自分の髪の秘密を人に言った時、人々は「おえ~」って反応だったし、今も一部の人はそんな反応です。でもロレインは髪の毛を洗っていないわけじゃなくて、髪の毛を洗ってはいたのです。ただ、シャンプーを使っていないだけで。

彼女は2001年に『カーリー・ガール』という本を書き、「ノー・プー」という用語を生み出しました。それから10年。はじめはカルト的なムーブメントだった「ノー・プー」ですが、「エコ」「ナチュラル」な時代の流れの後押しもうけ、最近ではすっかりブームになりました。

“シャンプーしない女たち”の様々な理由

ロレインがそうだったように、カーリーなヘアの女性たちは、もともとシャンプーの回数が少ないと言われていました。ストレートヘアに比べ、乾燥しやすい髪質の彼女たちは、毎日シャンプーしてしまうと髪の毛が「爆発
してしまうため、毎日シャンプーはしていなかったのです。

また、シャンプーに含まれる化学薬品を避けたいと望む自然派コスメファン、プラスチック容器に含まれる製品をなるべく買わないようにしようとするエコ・フレンドリーな人たち、シャンプーを買わないことで、シャンプー代を節約しようとする人々もいます。アメリカも最近不景気続きなので、そういう人も少なくはないのです。

ですが、ここ最近ではそういう自然派や節約マニアのみならず、ストレートヘアの女性で、最新美容やファッションにお金をかけるのが大好きという女性たちの中にもノー・プーが広がってきているのです。

セレブも『ノー・プー』やってます

このノー・プー、ビューティトレンドに敏感なセレブリティたちも実践しています。まずは、ジェシカ・シンプソン

sk_76067395

ジェシカ・シンプソンは、ヘアドレッサーの「髪の毛を洗いすぎないように」とのアドバイスをうけて、ノー・プー生活をスタート。今ではジェシカがシャンプーを使うのは月に1,2度で、あとはずっとノー・プーだそうです。このことが報じられた時は、「ジェシカの髪は汚いのでは」と話題になったのですが、ジェシカは、シャンプーをしていない期間には、帽子を被ったり、香水を付けたりするなどして、見苦しくなることを防いでいると言われています。

また、 キム・カーダシアンは、ジェシカ・シンプソンまではいかないものの、毎日髪の毛は洗わず、2,3日に一度シャンプーするのみだと美容雑誌Allureの取材に対して答えています。

また、トワイライトのスター、ロバート・パティンソンや、イギリスのヘンリー王子もノー・プーを実践していると言われていますし、他にも多くの美容ライターやデザイナーなどもノー・プーをしていることを公言しています。

シャンプーは本当に『髪に悪い』の?

ノー・プー・ムーブメントに対しては大きな議論が巻き起っています。「髪の毛をあまり頻繁に洗わない方がいい」とする専門家と、「毎日シャンプーしても問題ないし、あまり洗わないほうが健康にいいとする証拠はない」とする専門家とで意見は見事にまっぷたつ。「シャンプーのしすぎが髪によくないのか?」この問には実は科学的には結論が出ていないのです。

例えば、フケに悩んでいる方は、髪の毛を洗わなければ、フケは悪化してきてしまいますし、水質や既に頭髪にこびりついた様々な汚れを落とすためにはシャンプーを使う必要もある、ということが指摘されています。

また、ノー・プーを試した人でも、髪質によっては、乾燥しすぎてしまったり、油っぽくなりすぎてしまって続けられなくなったり、ということがあるようです。

ノー・プーの方法はいくつかあり「コンディショナーだけを使って髪を洗う」ものや「水だけで洗う」もの、そして、「重曹とレモン汁(またはアップルサイダービネガー)を使う」など実に様々。共通するのは「シャンプーを使わない」ということ。皆試行錯誤して、自分なりの「ノー・プー」術を生み出しているようすです。またシャンプーの回数を減らしたり(ロー・プー)、シャンプーを薄めて洗う、などといった技もあるもよう。皆インターネット上のフォーラムやブログなどで熱心に情報交換をしています。

シャンプー業界も、このノー・プー・トレンドには敏感で「ノー・プーしたいけど重曹を混ぜたりするのは面倒くさい」という層に対して「ノー・プー用のシャンプー」などというややこしい製品を発売したりしています。

自分の頭皮や髪の毛の状態に合わせて、時々ノー・プーを取り入れる、というのが賢いやり方なのかもしれません。

というわけで、実際にスタッフがこの「ノー・プー」に挑戦してみました。

この記事を書いたライター

Editor / Staff Writer

アメリカ発の新しい美容法&美容グッズ好きが高じて、美容製品を日本に紹介するため渡米。趣味はアロマテラピーとサイクリング。精油の自然な香りの魅力とパワーに魅せられています。いつまでも美しくアクティブな女性でいるための秘密を求めて今日も取材に走ります!!

最新の美容情報を受け取る!

よろしければ いいね!をお願いします

Twitterで

ビューティー・ライフスタイルの最新記事